「東の海神(わだつみ) 西の蒼海 十二国記エピソード 3」読んだ
読み終えてすでに三カ月は経過しているかと思うけれど、簡単な記録を。
エピソード 3 は、延王と延麒の物語。延麒六太が昔助けた少年によって拉致され、国内の謀反を企てる男に幽閉されてしまう。そうと分かっても人質をとられているものの、これという証拠がなくなかなか動きが取れない。一方で王はといえば、そんなさなかでさえ安穏としていて部下たちに嫌味を言われる始末。
さて、この一件を王はどう収めるつもりなのか。政には無関心を装い、街中で遊蕩三昧とみなされている王だが、実は街中に流れる噂やつてを頼ってかねてより情報を収集もしており、そうした中で大量の武器を調達したりして謀反の予兆をかぎ取っていたがゆえの目くらまし。
じりじりとこちらのじれったさを増大させつつも、実は地道に対策は講じられていて、気づけば残るは首領を落とすのみという展開にいたるさまはなかなか読ませてくれるのはいつものこと。小悪党のざこらしさとあざとらしさもあいまって実に不快で、それでいて爽快な最後が待ってはいる。
数百年続くという現延王の統治とはいえ、即位 20 年のころにはまだまだ世情は荒れていて苦難も多かった時代の物語。ふたりの忌憚のない関係が今に続くそのはじまりを見るような物語。
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