リトル・マエストラ
小さな漁村になぜか存在する素人オーケストラ。どちらかというと趣味でしかないような村人の集まりというもので、お世辞にも上手とはいえない。それでもコンテストに出場したいねえという思いだったのだけれど、指揮を担当していた人が急逝してしまう。変わりにと呼ばれたのがその孫娘で天才と噂されているらしい高校生。
ところが連絡してきてもらうとなぜかヤンキーなおねえちゃん。が、それが清楚なお嬢様女子高生みたいに変身してメンバーの前に。適当にやっておけばよいかとはじめるものの、そのうちに実は天才でもなんでもなく、高校の吹奏楽部で指揮をしているだけとわかる。しかも、楽器演奏がどれもパッとしないために残った指揮をしているらしきことまで。
一気にメンバーの熱はさめ、むしろだまされた感までしてしまう。呼び寄せた本人で唯一まともに音楽経験のある主人公にもそのしわよせ。
そんなところから女の子の心境にすこしずつ変化が生まれて、ここでやれるだけ精一杯やってみたいということになり、メンバーはじめ村人を前に大演説。真摯に楽曲に向かい合うことでメンバーにも少しずつ変化がと。
いよいよ大会本番。ところが……。という映画。
まずまず見させてくれる映画でよかった。なかでも天才なのかもしれない女子高生を演じた有村架純がよい。かわいいだけでなく演技も上手。主人公といってよいのか、音楽経験のあるバイオリン担当で、有村を呼び寄せる役柄を演じた釈由美子がひどいだけに余計にひきたつ。
物語そのものはまずまずよいのだけれど、ときどきちょっとやり過ぎてきな演出がはいるのが余計には感じた。もっと素直にシンプルに演出してよかったのではないかとも。くどさがすぎるとせっかくのよさが台無しになってしまう。
それでも最後のすがすがしさがあることもあって、全体としては気持ちよい終わりではある。
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