東京島
無人島に女ひとりと男十数人、とかいうキャッチでテレビでも宣伝していて、桐野さんどう料理するのだろうとワクワクしていたのだけれど、映画は意外とあっさりした感じだった。もっと桐野さんらしいハードなディープなものを期待したのだけれど。もっとも原作は読んでいないのでいつものごとく別物という可能性は捨てきれないわけではある。
やや年齢が上がっているとはいえたったひとりの女性だからということで男グループによる揉め事の種になるわけで、そこをうまく(なのかどうかは微妙ではあるけれど)渡り歩きつつ、結局島から脱出できるわけでもなく、あまり事態は進展しないというのが大筋。
もともとの男グループが分派して、なんだかそのうち女性はもうどうでもいいじゃないのみたいにもなり、そこへ中国だかのグループが流れ着いたことで小さな変化が起きていざ筏脱出か? となるのだけれど、そううまくはいかずに逆戻り。
そうこうするうちに今度はフィリピンだか東南アジア方面の女の子が集団で漂着。これに中国人グループが絡まって、唯一だった女性がそこにはいってきて、さてさてという。どうせ脱出なんてできないのだから、脱出計画立ててるやつらは倒してしまえ! みたいな諍いとか、狡猾な女の計画とか。
そんなこんなに誰との間かはわからないものの、唯一だった女性が妊娠。なんとか産んではみたものの、諍いに巻き込まれて、さあ、どうするというあたりがクライマックス。
島に残ったものがなんだか奇妙な南の王国を作ってしまうところとか、東京でしゃれた生活に戻っている姿とか、どうもいまひとつあっさりしすぎていて物足りなさが。設定はいかにも桐野夏生らしい雰囲気があったのに、展開はまったく別物か? というくらいに(繰り返しになるけれど、原作は読んでいないのでわからない)。
少々興醒め度の高い映画であったなあ。でもまあ、木村多江さんだからよいか、という映画かもしれない。
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