カードのひとり遊び「計算」をメインにしたアプリに、計算の変形版をさらにもうひとつ追加した。手元の本ではベスティーロスとされているのだけれど、調べてみると Betsy Ross というので、これをベスティと読むのは少々まずかろうということで「ベッツィーロス」という名前にした。
で、この名前は女性の名前でアメリカ国旗のデザインをした人らしいのだった。そんな名前がついている遊び方なのだけれど、どうやら英語での呼び名はたくさんあって、Wikipedia とか見てもあまりにもたくさんあってびっくりしたのだった。それにしてもなぜその人の名前がついたのかは不明なまま。
計算(Calculation)というゲームはよくある K (King)までの数あがり列をつくるのが目的なのだけれど、よくあるような A から順に K までというのではなくて、+1 ずつ、+2 ずつ、+3 ずつ、+4 ずつというように列を作っていく。そのために次の数を計算することになる。
クロンダイクとかではくず札の山がたくさんあって、そこに数下がり列を作る事ができるわけで、さらにはそれらのためにカードを一枚から複数枚を移動させることもできる。計算ではそれができない。一度置いたくず札の山同士で移動することはできない。天の札を台札の山につけることができるだけ。
それだけに四つあるくず札の山にどう振り分けていくかがポイントで、計算の計算たる由縁の第二はここにある。うっかりして K の下にカードを置いてしまうと、状況にもよるけれど、どうあっても最後までいけないパターンが発生してしまう。致命的なもつれ、といわれる状況。
通常の数下がり列を作るようなクロンダイクとは違い、計算ではそれぞれに独特の数下がり列を構成するといってよいので、くず札の山4つを使って全体としてそれら数下がり列が構成できるように工夫してカードを配置していく必要がある。
それができればかなりの確立で成功できるということのようで、プロの手にかかると 8 割の成功率といわれる由縁。くず札の山が 3 つに減らされる「超人」ですら 5 割はいけるというのだから、まあ凡人には驚き。
同じカードの組み合わせでも、いつそのカードを台札につけるのかとか、くず札の山への振り分け方いかんで成功するかどうかが分かれてくるので、同じ組み合わせでも研究できるという面白さもあるかもしれない。
で、ベッツィーロス。これはくず札の山がひとつしかない。ということでもはやどこに振り分けていこうかという悩みはない。くず札を元に戻して使いなおす「くずさらい」が二度許される。シンプルなのでこのほうが簡単とも言える。でも、ここでもやはりどこにカードを付けていくのかによって結果が変わってくるのでなかなか面白い。一度失敗しても、同じカードの並びでやり直すと成功できたりもする。
このあたりのベストな解というのをそれこそプログラムで計算させたら面白いかもしれないけれど。問題はそんなものどうやって計算させたらよいのだろうかというあたりだったりも。
難しく考えずにプレイすることもできるし(もちろん、その場合の成功率はきわめて低い)、ちょっとあれこれ思考してプレイすればまた楽しいはず。
ということでよろしければ一度お試しを。
[ K算しようぜ! - Google Play の Android アプリ ]
[ Betsy Ross - Wikipedia, the free encyclopedia ]
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