「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」 1 2 3 を読んだ
アニメも完結して会話とテンポのよさはなかなか好きだったので、では原作も読んでみようかという気になっていたのだけれど、リストにいれている 1 巻の在庫状況がどうにもよろしくない。変だなと思いつつずいぶん月日がたっていた。どういう経緯で知ったかもう忘れてしまったのだけれど、どうやら三期アニメのときに 1 2 3 巻セットというのを出していて、いまはそれだけになっているらしいとわかった。カバーのイラストとかも変わっているらしいし、セットでしか販売してない。
ということで買って読んだ。なるほど、サクサクと読める。ラノベだから、といってしまっては悪いだろうし、昔、新井素子が登場したときのそれに近いものを感じるのは、近年こうした口語体作品が増えたということにもよるのか。とはいえ、テンポのよさとかは感性の問題だから才能というものを認めてよいのではないか。
おおむねアニメは原作をほぼ忠実にシナリオにしていたのだなという印象で、もちろん部分的に変更したり削除したりというところはあるようにも思う。見返していないので正確にはわからないけれど、記憶としてはそんな感じ。
であれば、最後はあのどんよりどろどろした展開を読まされるのかと思うと、この作者はよほど SM 趣味があるに違いないといううがった見方をしたくもなる。
まあ、そうでもしないと展開がとか、物語がとか、いろいろ理由はあるのだろうけれど、あそこまでねじまがった家庭やキャラクターにいちいちしていてうっとうしいったらありゃしない。というのが本音であって、本当に間違い続けていたのは、主人公らではなくその周辺だった(いや、作者だった?)という感じだったりも。
とはいえ、「1 2 3」までではそこまでドロドロした展開とか設定とかまだ隠された状態なのでかわいいものであるので楽しめる。雪ノ下がまだツンツンしていてかわいい。由比ヶ浜はぼんやりしているけれど一生懸命でいじらしい。まあ、結局はつくりものの青春でしかないのだけれど、そういうつくりものにあこがれてしまうというのもまた青春というものなのかしらね。
つまりは、もう少し続けてみようかなと思うくらいには楽しく読んだのだった。サクサクっと。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。1~3スペシャルパック (ガガガ文庫 わ 3-29)
最近のコメント