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「アンの愛情 巻末訳注付」読んだ

 松本侑子さんの新訳の新訳とでもいうべき文春文庫版の三巻目「アンの愛情」を読み終えた。ちまちまと寝る前読書だったのでずいぶんとかかってしまったが、ひとつひとつの章が短めなのもあって割とちょうどよい感じではあった。

 かつての村岡花子訳のほうではひととおり読んでいるとはいえ、すでに遠い昔となってしまい記憶もあまりなく、ほとんど初見という感じの読書。アンが大学でできた友達たちと家を借りて共同生活していたとかまったく覚えていない。

 また、生まれた家を訪ねて両親の遠い記憶と記念の品を手にするということなどもまったく覚えがなかった。

 さらにいえばギルバートと結婚するのはもっと早いうちで、というかせめてきっちりと描かれていたような気がしたが、いや、これでは最後の最後で「やっぱり結婚しよう」の段階で終わるとは。比較はしていないので違いの有無すらわからないもののここまで印象が違っていたのかと驚きだった。

 とはいえいい感じに進めているので、かつての翻訳では4巻以降はあまり面白くなかった印象はあるのだけれど、ためしに次巻は読んでみようかという気になっている。

 本当は逐一巻末の注釈に目を通しつつ読めば理解も深まるのだろうけれど、まずは物語を追ってしまうので実はほぼ目を通していない。いずれの機会に眺めてみなくてはとは思うのだけれど、果せるかな。

 しかし、かつての村岡花子訳に親しんだ人にとっても、はじめてという人にとっても現代にむけてこなれたこの訳で読めるのは幸せなことだと思うので、手に取って損はないと思う。

 

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