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「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前後編」を読んだ

 テレビアニメの三期を来年にひかえて原作を読むことに。久美子偉いよ、本当偉いよ久美子。

 強豪校からなぜか転校してきてしまった黒江さんの不思議な天然さに振り回される久美子にドキドキしながら読み進める。怒れ! 怒るんだ久美子! とか思いつつ、部長としてそうもできない久美子の背中を想像してけなげやなあとすっかり同期している(終わりのほうで奏にも怒っていいと言われている)。

 一方で麗奈は麗奈で加速していくし、秀一も秀一で加速していくし、ああ、ぎすぎすしてきたと頭を抱えつつ(小説だというのに)読み進めるのは苦痛なので、寝る前にちょっとずつ読むのがちょうどよかった。

 あるいは、結末はこうなのかとやや悲観的な最後を想像したりしつつ読み進める。プロローグに数年後とおぼしき姿がおぼろげに描かれているのでよけいにいろいろ妄想させる。最後にはそれらもすっきりさせるが、そうなると余計におとなになった久美子や麗奈、ほかの仲間たちの姿というのももう少し見たいなと思ってしまう。

 そのくらいいろいろな思いを揺さぶられる作品ではあったなあ。まだ、短編集が残っていたり、なかよし川あたりの作品もあるにはあるけれど。

 アニメに関していえば、その後も類似の作品がアニメ化されてもいるものの、個人的にはあまり興味をひかれない。ここまで人気になっているようにも感じられない。好みの問題なだけかもしれないけれど。

 作中登場し、アニメ化にあたって実際の曲ともなった「響け! ユーフォニアム」は、いま全国のユーフォニアム奏者によって演奏されるようになっているのだろうか、と想像したりもする。

 すでにテレビで三年生編になってしまうので、いまさら二年生編をテレビシリーズでというのは難しいだろうけれど、本当は劇場版二本という姿のままよりも再構成されたテレビシリーズでじっくり見たいという思いは強いのだがなあ。

 

響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編 (宝島社文庫)

 

 

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