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「アンの青春 巻末訳注付」を読んだ

松本侑子さん訳のほうを読んだ。

かつて読んだ村岡花子訳のほうを逐一覚えているというほど読み込んではいないので、どこがどう違うのかというのはまったくわからないし、比べるという面倒もするつもりはない。

ただただ、実に久しぶりに読み返したという体で楽しく読み終えた。ひとつには、やはりさすがに時代の流れというのもあり昭和初期の村岡訳では現代にはちょっと無理がある雰囲気というのが、すっかりこなれた感じになっているからなのかもしれない。

すすっと読み進めてしまうことができたというのは、ある意味そういう効果なのかとは思っている。

無論、村岡訳が読みにくいということでもない。やや古いといえばそれは無理のないことで、といって読みにくい文体というほどでもないと個人的には思う。

それでも、さすがに時代が過ぎすぎた面は否めない。

この新訳ではじめて読める人は、それはそれで実に幸いだ。

巻末の訳注も豊富なので、今の時代の人にとっても補完するに十分か。そして、「アヴォンリーのアン」と原題ままにしたい気持ちを抑えて、あえてなじみの深い邦題を残してくれているというのもうれしい。原題の意味もよいけれど、その解説は残しつつも「アンの青春」としてくださったのはなじみやすい。そして、この邦題も実に的確でよいと思うから。

次の「アンの愛情」で、ある意味三部作の終わり。後続のはなしは正直ちょっと面白くない。次を読むのはもう少し先になるな。

 

アンの青春 (文春文庫)

 

 

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