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2022 年夏アニメ、見たもの記録

あまりにも少なかった。

■リコリス・リコイル

放送発表のころあたりにアニメーターの仁井さんから見たと思うのだが、あまり気にしていなかった。この夏はあまり見たいと思うものがなくてなんとなく初回を見てみようかと見たら、これはよいわ、ということになって最後まで楽しく見た。

治安維持のために隠密裏に暗殺を許可された女子高生風制服を身にまとったリコリスと呼ばれる組織。女子高生風なキャラクターがハンドガンをがんがん撃ちまくる。けれど、主人公の千束(ちさと)のそれは、最近映画などでも注目されている極接近戦に特化した C.A.R システムと呼ばれるそれで、それが初回から見事に作画されていて実に小気味よかった。

かと思えば、主人公ふたりの対比と関係性が時に重く、時にかろやかに描かれていくそのバランスのよさが、一気に人気を加速させたという感じ。公式のプロモーションのうまさもあいまって話数を重ねるにつれてファンは増えるし、視聴数も増える。

結果、円盤早期全巻事前予約が売り切れ御礼になる事態にまで。

オリジナルということもあって、誰も先の展開を知らないのに、うまい具合に匂わせるラストで次回に続くという絶妙のうまさが光った作品でもあった。

終盤、これは悲劇に終わらせるつもりか、と思わせつつも、そもそもの作品コンセプトではそんなことがあるはずもななく、ハッピーエンドには終わった。

ただ、それがゆえに最大の敵として存在させていた真島もかろうじて生き残ったわけであり、もろもろ元凶となっているアラン機関のその後もうやむやなまま。リコリスを有する組織 DA についても同様で、なぜか千束たちはハワイで喫茶再開という展開は、やはりもやもやは残るというのは仕方ないよね。

百合展開とかいろいろ思わせるところとか満載で、とにかくオリジナルだったがゆえに声優さんのアドリブや、その演技から作画を起こすといったことができた自由度の高かった作品だけに現場は楽しかったらしい。その楽しさが作品にでていたがゆえに多少の齟齬も許せる作品だったのかなとは。

できれば、千束が病室を抜け出して逃亡していった過程だとか、過去の電波塔事件のころとか、あるいはたきなが京都支部にいたころとか、大人気のフキを主人公にした OVA とか、すなおに続きとか、はたまた男の子版リコリス・リリベルの話とか、作ってくれたらなあと思わないでもないが、不安でもあったりはする。

そもそもがオリジナルということもあって 1 クールの枠しか取れなかったのでなんとかそこで収めるにはと工夫した結果がこれだったのかと思うと(想像すると)、はなから 2 クールあったらもう少し丁寧に描けたのだろうなと残念にも思う。

あまりに人気沸騰したのもあってかアニメーターのなりすましがでたことも記憶にとどめておきたい。

さらに、放送終了したのに二週連続で「きょうは 14 話」とか「15 話も面白かった」といってトレンドに載るという不思議現象は面白い。とはいえ、下手に続きをとかは考えないで欲しいかなとも。しっかりと練った上でのものであればよいけれど。

 

■ダンジョンに出会いを求めるのは間違いだろうか 4

なんだか久々にダンジョンにはいってという物語の回というので、ではではと少し期待していたのだけれど、予知能力を仲間がまったく信用しないままとか、いい加減話せばいいじゃないというのに一向に話せない。いつまでもおひとよしでとかもまあそういう設定なのだからとあきらめもするが、延々と敵に語らせたままにしてやられるとか、もううんざりだよねというのもあったりで、この展開の繰り返しはさすがにもうあきたなということで。

しかも、話途中でしばらくおあずけらしく(分割クール)、ごめん、もうこの繰り返しを続けるならもういいやという感じに。そして、どこまでいってもドラゴンボール症候群から抜け出せない悲しい性。

もっと素直にアイズとかもだして純粋に冒険をさせる、変に意味を持たせないくらいでないと続けるほどにつまらなくなってしまうなという典型かな。すまぬ。続きはたぶん見ない。

 

■サマータイムレンダ(2 クール目)

ややずるい手法で幸せな結末を迎えたともいえるけれど、あれほど絶体絶命な展開にしたのだから、少しくらいずるくてもいいじゃないかというくらいには面白かったので、よし。

なかにはいろいろ文句つける人もあるだろうけれど、作品を楽しみたいわけではなく文句つけたいだけだろうからそれはそれ。

結果としていろいろ失われてしまってというのは残念でもあるけれど、うまく収めてくれたなという安堵感。さらには、タコ焼きからなにやら記憶がよみがえったやにも見えたので、そこは妄想して楽しむことにしたい。

タイムループとしては丁寧に最低限齟齬が生じないようにと設定していたらしい緻密さがうかがえて、あえて検証などしていないけれど、十分引き込まれた。原作によせたという変顔の作画だけは円盤で直してくれないかなとは思うけれど、全般に丁寧に描かれていたし。

「リコリコ」もはなから 2 クールでやってくれていたら、このくらい丁寧に描けたろうになあ。ま、あちらはあの濃密さが濃密に感じさせないうまさというのもあったわけだけれど。

この夏は、ほぼこの 2 作が嚆矢。

 

■惑星(ほし)のさみだれ

はじめの 2 話くらいを見てやめてしまった。作画も残念であるし、展開もどうもいまひとつで。原作漫画はわりと評価高かったはずとは思うのだが。

 

この夏はこれくらいしか見なかったのか。

 

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