「少女終末旅行」(コミック)
アニメ放送時だったのか録画しつつ途中から見ていて、結局最後までは見ていなかったのかもしれない。ちょうど生活がいろいろ大変な時期でもあったので。
幸い今回 GYAO! で配信があったのであらためてはじめから見ることができた。とてもよかった。ほぼチトとユーリのふたりしか登場しない終末の物語。時に喧嘩しつつもお互いの存在がとても大切でありがたく思っていることがひしひしと伝わってくる。そんな作品世界がとても気に入った。
原作漫画は 6 巻で完結しているという。見たところアニメ化されたのは 4 巻までのようで、連載中だったこともあってちょうどそこが折もよかったようだ。実際アニメの最後は十分によい終わりだった。
それでもその先が気になったので全巻購入して読んでみた。
アニメは原作者のつくみずさんがシナリオ監修もされていることからほぼ原作に忠実に作られているようだ。各話最後のおまけイラストまで取り込んで。そこに動きがつき、音楽がつき、セリフがはいればもうこれ以上はない。
そして結末。世界観も、途中の描写、展開もそれを予兆させてはいたはずなのに、なんとも切なくて泣けてしまう。けれどもふたりのお互いを信じている暖かさが最後まで作品を包んでいて救われる。
この世界は少しずつこの未来へ進んでいるのではないのか。その時に、自分はどう生きられるのだろうか。「少女終末旅行」は哲学。そう思う。
原作未読だったときには、ぜひとも残りをアニメ化してほしいと思っていた。そういうファンは多いようだ。けれど、この結末をアニメ化してしまうのは、なんとも悲しい。できればアニメはあのままの終わりでおいてほしい。チトとユーリのためにも。そんなふうに思ってしまう。
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