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「キラーエリート」

 冒頭車で移動中の要人を暗殺するという仕事をこなす殺し屋家業の四人。予定していなかった子供が同乗していたことからステイサム演じるダニーは傭兵をやめてのんびりと暮らしているが、そこにとある写真が届くと。相棒だったハンター(デニーロ)が捕まっているという写真。で、なにやら出かけるとどうもそれはある種の罠で、かつて中東で行われた作戦によって息子三人を暗殺された老人がその復習を依頼するため。

 ハンターに依頼したが失敗したので捕虜として代わりを要求したという手前になっているけれど、なんとなくはなからダニーあたりをひっぱりだすための口実としてハンターが呼ばれて即捕虜となったのではないかと想像もしたり。傭兵家業の胴元となっている企業(表の顔は旅行代理店)の男も半分グルなのではないかという感じも。

 で、やむなく依頼を引き受けて SAS の工作員を事故死もしくは自然死にみせかけて暗殺し、その証拠を持ち帰るという作戦に向かうと。ただ、相手は手練れの SAS 隊員なので簡単にはいかないということで、あれこれと手をつくして事故死に見せかけて暗殺を続ける。

 一方で SAS というか実際に中東での作戦に手をそめた秘密の組織があって、利権がらみで息子らの暗殺をはかっていたらしいことから、復讐劇をあまり表ざたにしたくもない。仲間というか汚れ役の男に様子を探らせて事態の収束をはかろうとするが、この男スパイクがそもそもグループであるフェザーメンから少々疎まれているようでもあって、やや勝手な行動をするようにもなる。

 スパイクとダニーたちとの闘いかと思いきや、そこにどうやら政府筋なのかはたまた別の傭兵組織なのかもからんできてそれぞれの思惑がうずまく感じ。

 いったんは三人の暗殺を完遂して家に戻ったダニーにまたもや連絡がきて、実は本当の犯人はまだいたから仕事は終わっていないという。断ろうとすると恋人の命にまで狙いをつけてくる。ハンターに恋人の保護を頼みひとりでふたたび暗殺に。

 実際にあった事件をもとにしているというが、 SAS はもちろんそれを否定しているようでもあり、とはいえなにか裏があったのではという憶測もあるようで。事件の背景であったり、関係であったりがわかりにくいところもあるので、そのあたりはちょっと物足りない感じがしてしまうのだが、流れで見ていけるので物語としては十分楽しめる。

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