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スマートフォン全盛のご時世にダイヤルアップ回帰した話

 スマートフォンがひとり一台以上くらいの割合で所持されていて、無線によりいつでもどこでもインターネットにつながるちょっとした SF みたいな現代にあって、思いがけずに時間が 20 年くらい戻ってしまったようなしばらくを過ごした。

 引越しに際してうっかりプロバイダの引越し手続きを怠ってしまったため(電話番号が変わらなかったので問題ないかと思ってしまった)引越し先でネットにつなげない事態になってしまった。以前も同じように引越しをしてそのときには途切れることなく使っていたのだが、ずいぶんと前なのでどうしていたのか忘れていたのも一因。

 で、すぐに問い合わせをしてなんとか継続はできるようになったものの、いったん以前の回線は解約したことになり、あらたに契約しなおすということになるのだった。そのため回線開通にはしばらく時間がかかる。実際上は開通の可否に問題はないのだろうけれど、一応手続きを踏まねばならないために時間がかかった。

 もっとも、その他については(新規会員ではないので、入会や支払いなどのもろもろは変更するわけでもなく官僚しているので)問題ないため処理そのものは淡々と待つだけ。

 が、その間のメールチェックひとつできないということに後になって気づいた。そういえば問い合わせの際に「ダイヤルアップで接続されますか?」みたいなことを聞かれたのだけれど、いまさらダイヤルアップもないだろうくらいにしか思っていなかったので、つながないと思うというような答え方をしたのだった。

 で、その後再度問い合わせた。ダイヤルアップでも短時間ということでつなぐ必要はありそうだなということで。が、アクセスポイントの電話番号を知りたいだけなのに、なかなかそこにたどりつけない。「では、一緒に接続手続きをやってみましょう」とか電話の向こうでいわれて、「いや、今 PC の電源はいれてないですから」というと、それでもわかるところまで一緒に」とか。あげく「まず、どこそこに 9999 を入力します」とか言い出すので、「電話番号は教えていただけないということなのですか?」といったらようやく教えてくれた。

 ブロードバンド接続になってしまってからというもの、ダイヤルアップが残っているということは知っていたものの、電話番号などもう控えてない。それを知りたいだけだったのに。

 ところがそれで終わらなかったのだった。この番号は全国共通。はたしてここに電話した場合にいったい時間あたりいくらの電話料金が発生するのだろうかと。それがわからなくては安心して使えない。

 ということであらためて問い合わせると、「わかりませんね」との答え。目が点になった。いや、でもおたくのアクセスポイントへの電話代金で、それはそちらでわかるのではないか? と。さらには、「電話料金のことなんおで NTT にたずねていただくしかないのでは」という答えが。それは変だろうと押すと「確認して折り返し電話します」ということになった。

 それでもと NTT に問い合わせてみると「その番号をどう処理しているのかは、プロバイダさん次第なので、NTT としてはわかりようがないですね」と。仮に、最寄のアクセスポイントにつながるような処理をしていれば、市内通話料金ということになるのではないかと思うものの、そこがわからない以上は確かなこととしてはいえないと。

 ごもっとも。

 そして、一時間ほどして再度プロバイダから電話があり、市内通話料金ということがわかった。いやはや。

 そもそもはこちらの不手際から発したこととはいえ、いろいろ大変な思いをしてしまった。さらには、その後ダイヤルアップ接続など 20 年ぶりくらいにやったら遅いこと遅いこと。メールチェックがせいぜいで、ウェブなどはもう見ていられないくらいに遅い。無理もないのだけれど。ADSL でも 200-400kb/s くらいなのだが、ダイヤルアップでは 40kb/s くらいでしかないのだった。

 また、ノート PC にはそもそもダイヤルアップモデムはついていないし、接続できる機器もないため、ちょっと前のデスクトップ PC にモデムカードをさして使うというはめにも。OS は Windows XP なのではあるが、まあこのためだけだからよかろうと割り切ることに。とはいえ、残してあってよかったと思ったのも事実。

 かくして 10 日ほどして新しいモデムが送付されてきて無事にもとのような ADSL 環境が戻ってきたのだった。ブロードバンドありがたし。

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