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「地雷を踏んだらサヨウナラ」

 戦場カメラマン一ノ瀬泰造の生き様を映画化という作品。内戦の激化するカンボジアであまり金にならない写真ばかりでなかなか成功しない。けれども現地の人と打ち解けて理解もされているし、すっかり家族のような付き合いをしている。

 いつしかアンコールワットの姿にあこがれるが、そこはゲリラ組織が支配しているので近づくことができない。何度か決死の潜入をもくろむが失敗し、ついには国外退去を命じられてしまう。

 親友ともいえるような間柄になったベトナム人男性の結婚を一緒に祝い、カメラマン仲間の男が戦死すると彼がなじみだったカフェを訪ねて彼とともにビールを傾ける。いつしかその店の女性の思いを受け止めたい気持ちにもなる。

 けれどやはりアンコールワットへの思いを捨てきれない。実際、彼がどうなったのかはわからないままらしいが、作品では潜入したところでゲリラ組織に見つかり、殺されてしまったのではないかと。実際見つかった状況はそういうものだったらしいとも思えるようだ。

 いかに彼が現地にとけこんでいたのかということを実感する映画にはなっているものの、作品としてはどうにも今ひとつな感は否めない。なかでもカメラマンということをまったく実感できないこと。実際素人だったのだということかもしれないが、あまりにその撮影がいい加減すぎる感じがする。とにかくしゃにむにシャッターを押しているだけ。これではよい写真など撮れるはずもない。

 彼が本当に写真に関しては素人でそういうものだったのなら仕方ないが、そういうわけではなかったのだとしたら、もう少ししっかりした演技があってよかったのではないかとは思うのだった。それが、なんだか全体を嘘っぽく見せてしまう。

 タイトルからあるいはそういう最後をとげたのかと思いつつ見ていたが、そういうわけではない。南条直子とは違う。いつか、南条直子も映画になることがあるのだろうか。ゴルゴタイの人生も見てみたい気はするが、いや、やらないほうがよいのかもしれないか。

B00006F1V5地雷を踏んだらサヨウナラ [DVD]
一ノ瀬泰造
アミューズ・ビデオ 2006-06-23

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4770500688戦士たちの貌―アフガニスタン断章
南条直子
径書房 1988-10

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