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「ライブ・ワイヤー」

 爆弾処理に長けた FBI 職員の主人公。が、かつて不注意から娘を自宅プールで死なせてしまい、以来自責の念にとらわれ続けている。今まで以上に仕事に専念するようになったこともあってか妻との折り合いも悪くなり、政治家秘書をしている妻はその政治家とできているという噂が世間に広まるにまかせる状態。

 そんななかで有力政治家が爆死する事件がおきるが爆発物に関係するものがまったく見つからない。そうこうするうちに類似の事件が続く。が、運転手に嫌疑がかけられたが、裁判所で暗殺されてしまう。その不思議な様子からどうもその場にあった水に疑いを持つ主人公。調べるとただの水ではなかった。どうやらこれが爆発物で、飲み込んで胃にはいったところで酸と反応し、一定の時間で爆発するということが判明。

 また、犯人の目的はどうやら武器輸出禁止法案に賛成する議員へむけられたものらしいと判明するが、残されたターゲットとおぼしきは主人公の妻が秘書をつとめる政治家だった。妻の身も危険にさらされるとなってやや過剰に行動してしまう。当然政治家から反発をくらい。折り合いが悪くなっている妻にもはねつけられる。

 そうしてとうとう犯人との一騎打ち。妻を寝取ろうとしている政治家とはいえ守らないわけにもいかず、武装した犯人グループに対向するためにありあわせの材料を利用して反撃する様は、ジェームス・ボンドばり(いや、確かにボンドを演じた・演じることになるピアース・ブロスナンではあるのだった)のはたまた「沈黙」シリーズのセガール演じる主人公のごとくの大活躍。

 シンプルなシナリオで長すぎずにまとまっていて楽しめる作品ではある。ただ、シンプルすぎて犯人の犯行理由がいまひとつはっきりしないし、理解がしづらいし、どうにも弱いというのはある。できればもう少しそのあたりまでしっかりしているともっとよかったのだが、そういう意味では B 級的な作品かもしれない。

 若き日のブロスナンの活躍がたのしい作品なので DVD になればいいのにとは。

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