「オッド・トーマス」
なんだか評判がよいので見てみると確かにこれはよくできていて面白い。死者が見えてしまうという特殊な能力を持つトーマス。オッド(奇妙な)などという名前をつけられてしまったのも由来するのか、それでもそれがゆえに時に奇妙なことがあっても名前がゆえに許されてしまうような人生を歩んだ(のかもしれない)。
死者が誰かの悪行を訴えにくることもあって、それによって彼にはその悪行がすべてお見通し。犯人逮捕に役立っている。
ある日、虐殺を好むという人には見えない不思議な生き物が多数登場するのを目撃。そこから、その男がなにか大きな事件をたくらんでいるのではないかと恋人と一緒に調べたりする。その男に襲われて危険な目にあったりするなかで、その男が自宅で死んでいるのを見つけ、これは犯人の罠だと気づきこっそりと遺体を処理。なにやら裏で相当周到なことが起きているらしいのだが、なかなかわからない。
そうしてようやく犯人たちの狙いが判明するが、そこには多数の人も集まっているし、恋人の働くアイスクリーム店もある。身を挺して犯人を倒すものの、まだ終わりではなかった。恋人の無事を確認してさらに追いかけると犯人たちは車に大量の爆薬をセットしていたことがわかる。なんとか車を運転して郊外で爆発させることに成功する。
めでたし、めでたし。ということかと思ったら、切ないクライマックス。そこまで含めて設定の生かし方うまくて、脚本のよさが光る。ところどころにクスリと笑える要素を交えつつ、妙にドロドロでも、ゾクゾクでもないサスペンスというかミステリーというかに仕上がっていて楽しめもし切なくもあり。
気づけばついつい見終えてしまう、そんな傑作。「ハムナプトラ」の人とはちょっと思えないような仕上がりではないかとも。これを見ると「シックス・センス」が陳腐に思えてしまう。いや、はなからそうではあったけれど。
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