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「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」

 クライブ・カッスラーのダーク・ピットシリーズの映画化となれば、まあ噂にはきく面白さなのだろうというくらいには想像がついて、実際に見ると確かに最後までワクワクと楽しく見られる見事な娯楽映画に仕上がっている。もちろん、ちょっと都合よすぎないかという展開はあっても、そもそも全体の雰囲気やらお膳立てそのものが「まあ、そう固いことは言わずに」という雰囲気に満ちているのだから、あまり細かいことに目くじらをたてるものではない。素直に物語を楽しめばよい。

 南北戦争時に大量の金貨を積んでいたと思われる装甲艦の行方が謎とされているようで、そのときの金貨を手がかりに探し続けているという設定。アフリカはナイジェリアで海底探査をして宝物を引き上げたあとでその金貨の出所をたずねてマリへと向かうことになるダーク。そのボートに同乗することになったのが、このところ増えている不思議な死者がなにかの感染症によるのではないかと見る WHO の医師エヴァとフランク。

 マリの入り口でわかれ、エヴァたちは病人が多数あったとされる村に向かう。ダークたちは金貨を発見したものを探して話を聞こうとするが、あらわれたのは武装した集団。ボートを大破することでなんとか逃げ延びて、彼らがエヴァたちを探していることから後を追うことに。井戸のなかを探索している間に軍によってほかのものは殺害されてしまい、そこへダークたちがやってきてエヴァを救出。

 トゥアレグ族の武装集団にであったり(本来そういう部族ではまったくないのだが)、まあいろいろしてこの砂漠のただなかに例の金貨を積んだ舟がやってきていたのではないかと推理するダークたち。いくらなんでもどうやってアメリカからナイジェリアまで。しかも、ニジェール川を遡ることはるか遠くまで。というあたりはまあどうでもよいではないかというところ。

 たどりついたのは不思議な鏡が多数あつまる工場のようなところ。そこは実は危険な廃棄物を処理するという名目で、実は地下深くにただただ廃棄しているだけのプラント。病人や死者の原因は井戸水が汚染されていたらしいとまではつかめていたエヴァは、ここが汚染源ではないかということで彼らが潜入。

 プラントを破壊して脱出し、そしてついに装甲艦を発見。しかし、悪徳将軍擁する軍隊に囲まれてしまい絶体絶命。さあ、どうする。というような映画。

 荒唐無稽ドンと来い。大冒険活劇ってやつはこのくらいで充分なのだ。

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 絶版なのかな。

4102170154死のサハラを脱出せよ〈上〉 (新潮文庫)
クライブ カッスラー Clive Cussler
新潮社 1992-11

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