「まなざしの長さをはかって」
イタリアの小さな村にマーラが教師としてやってくる。若く美しいその姿と奔放な振る舞いに村人はやや翻弄されつつも、男たちはその魅力にひかれていく。自動車を買いにきたことを契機にして自動車工のハッサンは彼女にすっかりほれてしまい、よなよな彼女の家をのぞき見るようになる(どうして彼女はカーテンもひかずに夜を過ごしていたりするので、ときになまめかしい姿態をみせつける)。
バス運転手はマーラの車が故障して路肩に止まっているところに遭遇し、乗客を待たせて修理してやりまんざらでもない様子。PC をインターネットにつなぎたいがよくわからないというので紹介されたジャーナリストを志すジョバンニはこっそりと SNS のパスワードを入手して彼女の生活をのぞき見る。
ハッサンとマーラはやがて親密につきあいだすが、彼女にとってはそれは遊びというかでしかなく、結婚を申し出るハッサンに煮え切らない態度。そうこうして、彼女の遺体が発見されてハッサンは容疑者として逮捕されてしまう。
裁判を通じて彼には不利な証拠ばかりで(といって決定的なものではないのだが)、結果有罪とされてしまう。ハッサンはその後悲嘆にくれて自殺してしまうのだったか? それらを通じて著名になっていたジョバンニに事件を調べなおせと求める親族。で、なぜか通話記録とかあれやこれやとあっさり調べがついてたどりついた真犯人。
というだけの映画なので、これをどう評価するべきなのか。レビューは高評価が多いのだけれど、物語としてみたらさほど面白いということでもないし、感動的というほどでもない。ああ、ありがちだよねと思うとところはあるものの。確かに風景の美しさとか、マーラの美しさや奔放さはなんだかステキな映像ではあるのだけれど。最終的なところの展開はあまりに安易なところもあるしと。
サスペンスというでもなくミステリーというでもなく、さりとて単なるドラマというでもなく。うーむという。
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