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「SAFE (セイフ)」

 ある種地下の格闘技とでもいうのかで稼いでいる主人公のルーク。本来は八百長で負けるはずだったのだが、相手が弱すぎて(ルーク談)つい勝ってしまい、しかも病院送りにしてしまうほど。そのために大損したロシアマフィアに妻を殺害されてしまい、ルークには常に監視がついていつまでも苦しませてやるというのだった。結局ホームレスに身をやつすのだが、それでもなおマフィアの執拗ないやがらせは続く。彼と話をしただけの相手も殺してしまう。

 もう死ぬしかないと地下鉄に飛び込もうとしたときに、ロシアマフィアに追われている中国系かと思われる少女と目が合う。ふらふらと彼女の後を追ううちに助けてしまうことになる。実は少女は数学の天才で、その才能を見込まれて中国マフィアのボスにつれてこられていた。コンピュータで売り上げなどのデータを管理すると、いざというときにデータがもれてしまうが、頭のなかにいれておけば問題ない。ということで少女はあらゆるデータを記憶させられていた。

 ところが、とある重要な暗号を記憶したがためにロシアマフィアなどから命を狙われることに。さらにそこにニューヨーク市警からも狙われることになって、誰が味方で誰が敵なのかわからない状況に。そこでルークとなぜか手を組んでしまうことに。

 実はこのあたりまでルークの過去についてでてくるがよくわからない。元警察官だったらしいというのはわかるのだが、なぜか現役でかつての同僚にこれでもかと痛めつけられてしまったりもする。あるいは彼らはかつて不正を働いていたのか? という節もあるのだがよくわからない。とにかく彼らニューヨーク市警の警官らとルークの関係は最後になるまでよくわからないままというのがもどかしい。

 三つ巴の逃走劇は迫力があってジェイソン・ステイサムの魅力満載。最終的に少女を守りつつある種復讐を果たそうとする過程もなかなかに面白い。それだけにルークの過去がどう今につながっているのかというあたりの不明瞭さ(それが市警との関係につながるにもかかわらず)がモヤモヤしてしまうのがちょっと残念。そのあたりがすっきりと描かれるともっとよかったかなとは。

 とはいえ、なかなか面白い作品だった。

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ポニーキャニオン 2013-03-20

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