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今回の「100 分で名著」は一味違う

 「100 分で名著」で太宰治の「斜陽」がはじまった。テキストの原稿をまるまる書いているところという話を春先だったかに源一郎さんがしていて、ほうと思ってはいたのだった。8 月くらいという話ではあったが実際には 9 月になった。で、見たらなんとも面白いできになっていてワクワクする。

 実のところ「斜陽」は読んだことがないし、考えてみると太宰治の作品のほとんどを未読だった。で、いきなり実はこれには原作というかオリジナルがあるという話がでてきて、ファンならばよく知られていることなのだろうけれど、いや、そういうのはありなのか、と素直に思ってしまう。それがゆえのあまりにもリアルな母娘の日常(それも高貴な家の)が描かれるということだったかと。

 とはいえ、確かに母と娘というのは、多くの場合に依存し依存されという関係が強くて、一方があまりに強いとそれが重荷になっていろいろの問題を引き起こしたりという事例もあるやに聞く。事件というかドラマ的というか。そこへもってきて周囲の男がいずれもだらしがないというあたりもなんとも興味をひくところで、これはよろしくない。全 4 回を見終わったら確実に読み始めてしまいそうだ。

 高橋源一郎さんというのもあって、いかにも学者然という人ではないし、おちゃらけだけの人でもないので、実にこれまでにない「100 分で名著」の雰囲気になっていて、そこままた面白い。今回はおすすめだな。

4142230549太宰治『斜陽』 2015年9月 (100分 de 名著)
高橋 源一郎
NHK出版 2015-08-22

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4003109031斜陽 他1篇 (岩波文庫)
太宰 治
岩波書店 1988-05-16

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