「シャレード '79」
「シャレード」という映画のリメイクといううたい文句らしいのだけれど、どうやらレビューなど見る分にはそれとはまったくといっていいほど関係ないものだとか。設定のごく微細な部分しか引き継がれておらず別物と。
ま、それはともかく当時はちょっと話題だったようには思うのでいまさらながら見てみる。が、とにかく相手の男がうるさい。どうしてこうも外国映画の男というのはベラベラとしゃべりまくるやからが多いのか。それともそれはどちらかというと寡黙な日本人だからこそ感じるいらだちなのか。
そうはいってもとにかくうるさいし、しつこい。デパートでおもちゃだかを売っている店員で、童話だか絵本だかを描いて一発あてたい男ジェリー。赤ん坊をつれてやってきたジェニーに一目ぼれして猛攻勢。いや、赤ん坊がいるのだし人妻だろうとわかるだろうというのに、なんのかんのと言葉をかけて口説こうとする。ああ、うるさい!
それにしてもジェリーとジェニーとかどういう名前をつけているのか。もっと区別のつきやすい名前にしたらどうだ、などと余計なことまで気になってしまう。
で、いつしかお互いひかれあって(どういう都合のよさなのか)彼女の家であいびき。そこに帰ってこないはずの夫がもどってきたと思ったら殺されていたと。このままではふたりとも疑われてしまうのでと冷蔵庫に遺体をいれて自分たちで犯人探しをしようということになる。
この犯人探しの過程もなんだか中途半端で、なんのためにそれをというようなビラまきなどをしていたり。まあ、そのちぐはぐさが素人がやっているらしくてよいとはいえるものの、どうにもすっきりしない。
ネタとしてはそこそこ面白いものかとは思うのだけれど、それをいかすための設定というか展開のベースに間違いがあるとしか思えない。ミステリーやサスペンスとしてみてもものたりない。かといってコメディとしてみるにも耐えない。うーん、こんな作品だったのか? とがっかりしてしまう。
本家の「シャレード」のほうを見たほうがよいのかもしれない。いや、それも見ていないのでなんともいえないのだけれど、いずれ見てみたい。
原題は「Sombody Killed Her Husband」。邦題も内容にそぐわないけれど、原題も直接すぎるなあ。
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