まんまと見るなのか?
しばらく中休みをおいて NHK 総合の木曜時代劇が帰ってきた。畠中恵原作の「まんまこと」。小説のほうは読んでいない。というか一連の江戸ものをもうずいぶんと読んでいないのだった。ということで純粋にドラマとしてはじめて見るということに。
一回目はつかみというところもあるけれど、非常に無難な裁定で終わった。そもそも町名主がおこなうことなのだから、お上が裁くような重大な犯罪とかではないのだし、極悪人がということでもないのだろうから、そういうことにはなってしまうのだろう。
往年の時代劇「大岡越前」みたいな裁きというわけでも、もちろんない。
初回はとあるお店の娘が身ごもったというのだが、その父親が主人公の友人だということからはじまると。まったく身に覚えがないのだが、と恐る恐る対面すると、なぜか主人公のほうを向いて娘が話をしだすという。つまりまったく相手を知らずに噂では色男というのできっとこちらであろうとあたりをつけたら間違っていたという。
そこから、では本当の父親探しをいたしましょうということになると。が、この調べがあまり労せずに終わるというか、そもそもさほどなにかを調べたということもなく裁定の日の場面に。
結局、相手は事前にわかっていたとおりでしかないのだが、その背景がいろいろ主人公の口から語られると。当然当人はそれを否定するわけだが、もはやこれまでなのだと娘がとうとう口を開くのでいろいろ明るみに。
ただ、どうしてそこまでいろいろわかったのかとかそういう詳細についてはまったく描かれることもないので、ちょっと不満。裁定の演出そのものはまずまず人情話としていい感じだとは思うものの、今ひとつそこにいたる過程については物足りなさを感じてしまうのだった。
さて、次回以降はどんなものになるのか。基本そういうものと割り切ればこのままが続いても楽しめるかとは思うのだが。
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