「ザ・ウォーカー」
はっきりとはでてこないが核戦争でも起きたあとなのか、というような世界が舞台。いや、核戦争というわけではないのか。とにかく荒れ果てていて食料にしろ水にしろ、各種エネルギーにしろ、もはやどう手に入れるのかというような世界のようではある。
イーライと名乗る男がひたすら西を目指して歩いている。道中にはもはや追いはぎと化した連中が旅人を狙っている。が、イーライは手にした刃物やらでみごとな立ち回りを演じてバッサバッサと倒してしまう。銃器も持ってはいるが弾が貴重なのもあってか、ここぞというときにしか使わない様子。
とある町に立ち寄って iPod かなにかの充電を頼んだり買い物したり。その町を仕切るのは本に異様な執着を見せる男で、イーライも本を持っていると知ってそれを手に入れたくてたまらない。手厚くもてなしつつ手に入れようと画策するが、見事にすり抜けられてしまう。
翌朝町を出ようとするイーライに、部下を使って力づくで本を手に入れようと戦闘になるが、イーライの腕のほうが上。やや神がかり的な強さで死ぬことなどないのではないかと思うくらい。そして、町をでる。
色仕掛けで本を奪えと命じられた若い女も、その混乱に乗じて町をでてイーライと同行すると言い張り、結局同行するようになる。町を牛耳る男カーネギーは傷が癒えたところで後を追う。けれど、結局本を奪うことはかなわず、イーライは目的地と思われる場所にとうとう到着する。
そこはたくさんの本があるところ。図書館のようでもあるがよくはわからない。警備も厳重だ。実のところ傷をうけてしまったイーライなのでなんとかたどり着いたというところ。そこで本のことを話すと歓迎される。この本、世界に一冊しかもうないという設定で、途中具体的にはでてこないものの、どう考えても聖書のことなのだろうというのはわかっている。で、彼の協力を得て聖書をあらたに印刷して残すことができるようになる。
ここで、最後のネタが披露されて、そうかそういうことだったか、確かに今思い返せばそういうことだったかと納得する。まあ、ここは明かしてしまうと面白くないので見てのお楽しみがよいとは思うのだけれど。
で、最終的には同行していた女が訓練をつんでそこを出て行くというところで物語りは終わる。イーライは本の作成に協力したところで命を終える。彼女があらたな伝道者になる、ということなのかもしれない。いかにもアメリカ的な映画ではあるなと。思ったよりは面白かった。
原題は「THE BOOK of ELI」。
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