懐かしき「本の雑誌」の時代
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本の雑誌を自分で買うようになったのは実のところずいぶんとあとになってからで、80 とか 90 とかの号数あたりだったかもしれない。その後手放してしまって残しているのは 100 号だけなので詳しいことはもう覚えていない。
もっとも、存在についてはもう少し前から知ってはいて(まあ、客注で扱っていたからというあたりなのだが)目にすることはあったけれど、中までよく見るということはあまりなかったかもしれない。そのころとて部数はさほど多くはなかったと思うので、店売りまではないことが普通だったように思う。まれに余分にあったり、キャンセルになったりとかでというのはあったかもしれない。
最近はまったく見ることがなくなってしまったので様子は知らないのだけれど、100 号のころはまだまだ電算化(!)は進んでおらず、それが課題として話題にされたりもしていたのだった。今ではウェブにも進出しているやに聞く。時代は変わった。
目黒さん(北上さん)といい群よう子さんといい、なんともいえない文章の人びととの出会いというのが、なにより記憶に残っていて、読書の楽しみが増えたともいえるのだった。下手な書評欄とかよりも突拍子もないような掘り出し物があったりして、それがなにより楽しい。そんな本があったのか、という発見はなにより本好きにはたまらないことではあったかと。
最近ではゆっくりと本屋を眺めて回る、というようなことがなくなってしまったのもあって、すっかりご無沙汰な世界になってしまった。便利な世の中にはなったけれど、このくらいの時代が一番しあわせだったかもしれないなあ。
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