エコはエコではない
サイエンスゼロで燃料電池のことなどやっていた。いつものごとく生活笑百科を見てからなので冒頭を見逃しているので(つまり再放送で見ている)ちょっと半端ではあるのだけれど、なるほどと思いつつ見ていた。
燃料電池車は水素を燃料にして電気をつくり、排出するのは水だけというからものすごくエコ。というけれど、そうじゃないと。(そもそも昨今の「エコ」という言葉の使われ方が変な意味を持たせすぎている嫌いも次第に鼻につくようにはなってきたけれど)
なぜかというとそもそもの水素を作るためにどうしても二酸化炭素が発生してしまい、それらを考慮して他の発電方法と比較してみても、特段よいとは必ずしもいえないということなのだった。
ところがどうも昨今の宣伝ではそうした部分はまったく触れられることなく、「排出するのは水だけ!」ということだけがことさらに強調されすぎていると。まあ、極論するとある種詐欺みたいな戦略といえなくもないかもしれない。
実際にはそうしたことも含めて、よりよい生成方法はないのかといったあたりでの研究が進められているのだという話だったか。
「夢の扉+」では水道管を通る水流を利用して発電してはどうかという取り組みをしている中小企業の話。大手の下請けをしているが、それではどんなに優れたものを作ってもみずからで特許をとることもできず、悔しい思いをしていたと。自社の強みを持たなくては今後経営にも厳しくなるということでいろいろやっていて、ようやく見込みが立とうかというところまできたというのだった。
番組では蛇口それぞれにその発電装置を組み込むような説明をしていたけれど、量水器から家庭に入ったあたりにひとつつければ十分ではないかと。個々の蛇口につくる必要はない。もちろん発電量はそう大きくはないので、各家庭のすべてをまかなうまでにはいかないものの、いくばくかを補うことはできるのだし、確かに無駄にしてしまっている水力ではある。
ただ、こうしてテレビに出してしまうと大手とかが進出してしまってというのはあるのだろうか。特許はとられているようではあったものの。
エコ、エコというけれど、本来はエコロジーであって生態学。省エネルギーという意味ではないわけで、本質を見るようにしなくては、やはりいけないのだろうな、などと思うのだった。エコという言葉にだまされないために。
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