レンズでみつける風景
冬の間の E テレでカメラ女子向けの趣味講座があったので途中から見ていた。北川弘美が出身の京都で撮影のいろいろを学ぶという趣向。京都の風情を楽しみつつ絵になる構図のポイントであったり、撮影のポイントなどを教える番組。なにより女性向けという視点であることもあって、小難しいことはないわけではないけれど、あまりそれを全面にだすことはやめようというところがよかった。
講師もすべて女性のカメラマンばかり(カメラ”マン”などというと、めくじらたてられそうではあるけれど)で、機能方面については最低限というところにとどめ、基本的な設定でどう撮るとよりよくなるのか、より楽しくなるのかといったあたりを重点的に体験させていて参考になるところも多かった。
カメラ側の設定をあれこれいじるというよりは、こんな撮影の方法もあるといったことも新鮮。もちろん、そこに基本的な設定の仕方ははいる。夜景であれば絞りや露出などについて基本このくらいの設定にしておけばだいたい大丈夫というところを抑えておいて、あとは場合によっては多少変更したり、あるいは撮影の仕方を工夫することで対処したり。
最終的に手芸的な世界になって終わるというのは、あるいは女性向けの特徴なのかもしれないけれど、最後は撮影した写真でアルバムなどを作ってみたりする。アルバムといっても手のひらにのるような小さなサイズの本をつくるといったところだったりする。装飾をほどこしたりして工作するのはまさに手芸方面の発想か。
いや、それが悪いとかではなくて、それはそれでよいと思うし、女性向けとしてない過去のカメラ番組でも、たいてい最後は作品作りなどしたものだからそれはそれ。ただ、どうしても女性向けというとそういう方向に流れてしまうのは、やはりそういう意識や趣向というものがあると認識されているからなのだろうかと。
否定するわけではないのだけれど、こうした小物というのは当時はよいとして、やがて必ず邪魔になってそのまま放置されるときがくるものなので(概してという意味で)そのとき今度は処分をどうするということにはなる。だからといって作るなというでもないのだが、なんとも悩ましいところかなあと思ってしまうのだった。
そうした思い出の品ばかりが家の中にあふれている家庭というのは、正直あまり居心地がよろしくないと個人的には感じてしまうので。(指輪型アルバムなどというのはその極致だろうなと)
撮影したデータを HDD に記録したままというのも確かにつまらない話ではあるので、普通に鑑賞できる環境というのはあるとよいなとは思うのだけれど。
いずれにしてもちょっとした構図のヒントであるとか参考になる部分も多かった番組ではあったのだった。次は仏像の講座らしく、これもちょっと楽しみか。
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