「ソルジャーズ・アイランド」
資産が一定の閾値を越えると、もはやなにもしなくても金が金を産むというようなことになるらしく、金持ちはもはやいかにその金を使ったものかわからないのであまり消費しなくなる、ということが実際かどうかはわからないけれど、まあ麻痺してしまう感覚という意味ではそういうこともあるのかもしれない。
ということでか金持ちが究極の娯楽として戦地体験をしてみたい、言ってみれば合法的に(?)人を殺してみたいと思うということらしく、そんなビジネスをもちかける。といって金はあるが実践経験などない者たちばかり、そこで一線を退いたとはいえまだまだ若く有能な元軍人を雇って指導にあたらせる。任務は彼らを殺さないように守ること。
ところがそれはあくまでも表向きのことでしかなく、実際にはとある場所のレジスタンス行動を助けるためのグループが支援を行うためのある意味隠れ蓑。目的地は島ということもあって物見遊山のよな気分でいる金持ちでは守ろうにも守りきるのが大変すぎると思い知らせ、一週間あまりの厳しい訓練を受けさせて多少はましにさせてからいざ乗り込む。
が、安全に上陸できるという話だったはずの行動はすべて相手に読まれていて(知られていて?)ミサイル攻撃を受けて移動してきた船が大破。武器などもなくしてしまう。残っているのは上陸用に乗り込んでいる小型のボートとそこに残っている武器だけ。
なんとか上陸をはたすものの、すぐに仲間が捕まったり。変な義憤にかられて自分たちの技量を忘れて攻撃をはじめてしまったり。「待てといっただろう!」といわれても、もう遅い。
そんな金だけはあるが戦闘技量などないはずの彼らがどうどう渡り合って命からがら逃げ延びるか、といった映画。情報を流しているのは誰なのかとか、本当の目的はなんなのかとか、まあいろいろ明らかになってくる事情とかはそこそこ面白い。
ただ、それでもやっぱり素人集団でそこまでできちゃおかしいだろうといったところは否めないわけでもある。コメディってほどでもないので。まあ、そのあたりを我慢して許してしまえばそこそこ楽しめる映画。
SF 映画として金持ちが防護服を身に着けて、粗末な武器しか持っていない人々を狩るゲームに興じるという映画もあったけれど、それとは違ってまるっきり生身で戦闘地域に突入するというのがある意味不可思議だったりもするのだけれど、それだけに切迫した雰囲気は強かったりする。退屈しのぎにはほどほどかも。
原題は「SOLDIERS OF FORTUNE」。
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