コニャックの男
フランスからアメリカにひとり渡り、貿易商だかのところで名を上げて「娘をもらってくれないか」みたいな話になるも、実は結婚していて妻をフランスに残したまま(というか追っ手を逃れてということだったか)、ということで、ここはひとつ国に帰って正式に離婚してこようという目的を隠して、小麦の輸送という名目でフランスに戻る。
ところがなにやら不穏な状況で戦争だ戦争だといった様子で、せっかく小麦を持ってきたというのに銃を向けられる始末。そうかと思えば旧知の人間に出会ったりして捕まえられようとしてあちこち逃げ回る。そんなドタバタのなかで反乱分子みたいのがでてきたり、その恋人に妻がなっていたり、とまあ、ぐちゃぐちゃといいろいろこんがらかっている状況が延々と続くのだった。
欧州コメディに特有のくどく執拗なネタの繰り返しがどうにもつまらなくなってしまうのは個人的な好みとは思うのだけれど、やや疲れてしまう大仰さとかはやはり古い欧州コメディにありがち。もっとも今でも海外のコメディアンというのは人をさげすむようなことをいうのがギャグだと思っているようで、そういうネタで笑わせているのをみるとどうにも嫌になってしまう。それで笑う観客もそういうものなのだろうけれど。
で、どうにも関係やら対立やらがごちゃごちゃしてよく分からなくなり、それでいてなんだかとにかくドタバタしていれば面白いじゃないか! というようなスタンスなのかと思うような展開が繰り返されるので次第に興味がなえていってしまう。それもまた個人的な好みの影響だろうけれど。
最終的にはなんと将軍みたいに偉くなってしまって、元の妻(というより結局離婚しないままか)との間に子供ももうけて幸せになりましたとさ、という終わりになる。
むかしは、こういう映画でも面白かったのだろうな、という程度には興味深い映画かも。
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