リバー・ランズ・スルー・イット
クロスレビューが終わってしまってからというもの、見た映画の即時記録がつけられないのでどうもよろしくない。いや、ほかのどこかに記録しておけばよいのだし、それはそもそもここだってよいというのももっともなのだけれど、クロスレビューの 100 文字というのはとりあえず印象的な文言だけ短くまとめて記録しておく、という使い方ができたところがよかったのだ。
だから、次々ととにかく記録しておくという使い方でよかった。ここもどう使ったところでかまわないわけではあるものの、なんとなくもう少し構えてしまうところがあるのだった。ということで、ちょっと時間がたって細かな内容などは忘れてしまった。(いや、たいていみなそうだともいえる)
古きよき時代。けれど父親の威厳がずっと強く、宗教色にも色濃かった時代。一見なに不自由なく、問題もなく大学を卒業しようという兄と、これというでもないが、地元に残って就職している弟。なかなか兄は仕事先が決まらずにややふらふらしていて本人も落ち着かないというか居所がやや見つからない。
そうこうしているうちにとある大学での仕事が決まり、弟のほうは気がつけば新聞社もやめて自堕落な生活に落ちていく。飲み屋にいりびたるがけんかが度重なってあまり歓迎されない。むしろもう来るなという扱い。
なんとなくうまくいかないかのような家族や知人との間をとりもつのがフライフィッシング。弟の腕前はなかなか。けれど次第になにかが食い違っていってしまって、弟の生活は落ちていくし、そして若くして死を遂げてしまうと。
物語そのものは淡々としていて、誰もかれもが見栄っ張りの田舎者という感じなのだけれど、日々のなにげない生活は貧しくとも幸せな感じがあふれていて、今はもう失ってしまったのかもしれないかつての世界を見るようでもある。ちょっと昔を思い出せば、こんな時代だってあったのだよ、とでも言おうかとい空気が漂う。自然とともにある生活。
それを忘れてしまってはいないか? とでも言うかのような。ちょっと切ないけれど、なにかが残る感じの作品ではあったなあ。
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