謎の彼女X
たまたまなにかの時の購入でちょっと料金的な事情で不足があって、もう 100 円くらいのがあればなあと探していたらちょうど見つかったのがはじまり。電子書籍だとやたらとやっているなにかのキャンペーンで無料とか 100 円とかのやつだったかと思う。
実のところ題名だけはどこかで見覚えがあるのだったが、内容はまったく知らなかったのだった。でもちょっとひかれる題名だし、表紙の感じもなんだか不思議な魅力がある。
で、読んでみたら。
よだれ不足による禁断症状とか。なるほど。まあ、とにかく謎の彼女である卜部さんが不思議で面白い。前髪が長くて目が見えないのでかわいいのか美人なのか、はたまたそうでもないのかがよくわからない。ときどき覗く片目はさながらゲゲゲの鬼太郎みたいでもあるが、ちょっとかわいさの片鱗を見せたりもする。
よだれどうこうよりもなぜかパンツに直にはさみを仕込んでいるあたりがまた不思議なのだが、その扱いがなんともかっこよい。はさみを取り出すと必然的にパンツはおろか下半身をあらわにしてしまうというのに、彼氏の椿くんにだったら別にいいかなとか言われてしまったら、そりゃちょっとデレッとしてしまうよね。きっと。
はじめの数巻は卜部さんが実に不思議な人として描かれていてそこがまた謎な感じで魅力でもあったのだけれど、巻が進むにしたがってややちょっと変だけれど割と普通の女の子という描かれ方に変わってきているようにも思える。そうそうそうしたネタだけでは続かないという事情もあるかもしれないし、当初はコネタ的だったのが、次第にまとまったテーマで連続するようにもなったりして、さてどうこの先展開するのだろうという楽しみも。
「だって、わたしはそういう人だから」という台詞が次第になくなってきたのも、まあ卜部さんというキャラクターが次第に明らかになってきたということでもあり、逆にちょっと普通になってしまったというところでもあり、ちょっと微妙に難しい。
一件エッチな方面に進むのかと思いきや、案外そうでもなくてちゃんととどめているあたりも人気のよしなのかも。
アニメにもなっていたということで少しだけ見ることができたけれど、原作の雰囲気をよくアニメ化しているなと。卜部役の声は新人女優さんということで、ネットには批判の声が多かったようではあるけれど、かえって卜部さんらしいのではなかったかと。
ちょっとドキドキもありながら、なんだか不思議な世界感が楽しいのだった。なんにせよ、青春はうらやましいよ。
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