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映画:鈴木先生

 テレビドラマでやっていて映画にもなったということらしい。らしいというのはもちろんテレビは見ていなかったのでなにも知らないから。ただ、なにやら噂は聞こえていたので(なんだかすごいらしいぞ、的な)一応見てみましょうかというところで映画を見たのだった。

 みずからの理論、鈴木メソッドで教育改革を、みたいなキャプションがついているものの、それについて映画ではよくはわからなかった。いや、ある程度でてくるのだけれど、それがなにか目新しいものにも独自のものにも見えないのだった。

 妄想たくましい鈴木先生が、好意をよせる(?)女子生徒との妄想をしてしまってという場面もあったりするのだけれど、映画ではさほどそのあたりが生かされるということもなくすぎていく。ギャグなのかシリアスなのかわからないような演出なのがどうにも見ていて落ち着かないところも。

 たとえばそれが「金八先生」のようなどちらかというとシリアス・まじめ路線で熱血一直線といった感じで、息抜き程度に笑えるところもいれてみました、というのならばそれはそれなのだけれど、どうもそのあたりが中途半端に思えるのだった。

 最後に卒業生の賊が押し入ってお気に入りの女子生徒が辱められそうだというのを助けにいく。どうやら隣の校舎の屋上あたりから助けようかとしていたようで、彼女のほうは鈴木先生に向かって助走をつけて走っていって飛び移ろうという。いや、校舎のその距離は絶対無理でしょうというのをやってしまう演出。さすがにちょっとやりすぎなのではとさらに熱が冷めてしまう。

 生徒会役員の選挙にかかわる一連の展開は、それなりに見ごたえもあってよいだけにどうにも全体をつつむ中途半端感が残念に思えてしまうのだった。

 ちなみに鈴木先生が好意をよせる女子生徒は、「花子とアン」でももを演じた子であるし、どの役かはわからかったものの朝市の人もでていたらしい。うーん、ももちゃん美人だわ、というところばかり印象に残るのであった。それはそれでよいか。

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角川書店 2013-07-04

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パブーバブー

 ブクログのパブーサービスがはじまったのは、かれこれ 4 年か 5 年くらい前になるのではなかろうか、と思う。しばらくして登録してみて、当時はまだ本当にユーザーも少なかったし、どちらかというと普通の人が電子書籍っぽいものを手軽に作ってみることができるプラットフォームとして人気がでてきたという感じだった。

 ほどなく職業作家さんや著名な人々が登場するようになり(おそらくは招聘されてというのもあったのでは)次第にそうした著名人の電子書籍が集まる場所といったイメージに変わっていった。売れているのも読まれているのも多くはそうした作品という感じになっていったような印象がある(あくまでも印象であって具体的な数字で知っているわけではもちろんない)。

 その後出版社もはいってきたり、今ではそうした商業的なものが中心という印象はさらに強いのだけれど、素人っぽいところでがんばっているような人・団体もいるようには見える。比率としたら実際どうなのだろう?

 パブーで作るときにどうにもページ概念が不便であるなあとは常々思う。まずもって書籍に表示されているページ数という概念がウェブページ数という意味であるということ。つまり長大な文章の 1 ページもあれば、数行しかないような 1 ページも存在しうる。総ページ数が少ないからといって全体が短いともいえないし、逆に多いからといって壮大な物語というわけでもない。

 もっともこれもマンガであるとか写真集といったようなものであれば、多少は異なってくるのかもしれない。ただ、純粋にテキストからなるものについてはこのあたりが実に難しいし、それは作り手いかんでいかようにも変わってしまう。

 実際編集しているときにもこのあたりの「ページ」「章」などといったところの扱いがなかなか難しくて困ったなと思うこともある。章立てするほどの長さではないものなどはどうしたらよいのか少し悩む。ましてページだ。結局ウェブページで閲覧するということを考えたときにページの長さが一定程度にならされるような長さに段落を切ったりしてなどということをしたりする。

 本来であればそのまま全部 1 ページにしてしまいたいくらいなのだが、それはそれで確かにブラウザで読むというときには自分でも遠慮したい。PDF や EPUB にして読めばそうしたことはそれぞれの環境によって一定程度に収まるのでむしろ関係がなくなる。ウェブページだけがどうにも不便だったりするのだが、どうしても一番多い閲覧環境というのはそれになってしまうのかもしれない。

 ブラウザでの閲覧でも EPUB リーダー的な閲覧方法になれば、固定された奇妙なページ概念ではなく、やや流動的なものになって収まりはよくなりそうな感じはする(流動的なのに収まりがよいというのも変な言い方だけれど)。

 ま、久々にそんざ雑感をもちつつ昔の原稿をようやくまとめてみたら、どうしたことか珍しく週間リストに載るようになり、これまで一年とかかけて出していた閲覧数を一週間で達成していてちょっとびっくりしたのだった。もっともすぐに消えてしまったので、そこでパッタリと止まってしまうというのがすべてを物語ってはいるのだけれど。

 昔書いたものとしては一番まっとうなほうで、そこそこ気に入ってはいるので、形にできたのはまあよかったかという程度には満足しているのだった。

 清田いちるさんが中学時代に書いたという小説は 3.5 インチフロッピーディスクに保存されていたそうだけれど(昨年あたりだったか?)、わたしの時代は原稿用紙だったなあと。まあ、当該作品はフロッピーディスクへの記録がはじめだったかもしれないけれど。時代は変わる。


 すごいわ、ちゃんとある。(当たり前なんだけれど)

B00CLTK3WI我が名は魔性
清田いちる
ピヨピヨブックス 2013-04-30

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9x9

 ときどき Reader Store を見たりしていると 1 巻だけ無料とかのキャンペーンをよくやっている。 1 巻だけでなくて 2、3 巻くらいまでというときもあるけれど 1 巻だけというほうが割合としては多い。まあ、まずは無料でつかまえておいて「ほら、続きが読みたくなったでしょ? ありますよ? どう?」という手法なのだろうなと思いつつ、いくつか読んでみたりしている。

 テキストを電子書籍で長々読むのがどうもつらいので(10 インチタブレットであるがゆえに)、いきおいそうした無料本でもマンガにはしることになる。時間的にもわずかだし、テキストだけよりもさくさく読めてしまうのもあって 1 巻無料は結構ありがたい。(どうやら eban さんもそうした期間限定無料本を試されているらしい。やっぱりみんな試すよね?)

 そんな中で今回とびっきりだったのが「ハチワンダイバー」。35 巻完結を受けて 9 巻まで無料というのだった。そういえば聞いたことはあるなと読み始めたら意外と真剣師の話だった。いや、将棋のマンガだということくらいはわかっていたのだけれど、詳しいことなどはまったく関心がなかったので知らずにいたのだった。ゆえによくある手合いの将棋マンガくらいに思っていたのだった。

 プロになれずに奨励会を去った青年が、ほかに生計をたてるすべもしらず、真剣師として生きることにしたものの、勝ちすぎてしまったがために生活できなくなるというすばらしい出だし。さてどう転ぶのかと思っていたらゆるゆると物語りは展開しつつ、将棋界に存在する闇の組織との戦いなんていう巨大なテーマになっていって、さあどうするというところ、で 9 巻が終わった。

 うーん、こりゃ続きが読みたくはなるわ。

 受け師さんのデッサンがやや気になるとはいえ、笑顔はかわいいのでよしということで。また、全般に見開きで使うコマが多いのでつまりは勢いによる展開が多いということにはなってしまう。ゆえに時間はなかなか進まないし、絵で見せるというよりは迫力や勢いで読ませるという感じ。しょっちゅう涙と鼻水でぐずぐずになった表情が描かれるのだけれど、どうもこれがなんだかよくわからない絵になってしまっているのも気にはなるけれど、まあそういうものかと思えばいやではない。

 とまあ、よいんだか悪いんだかよくわからない部分もあるけれど、やっぱりそこに勢いだけは間違いなく存在するので、ついつい読まされてしまうというのが本音かもしれない。

 受け師さんの立ち位置であったり、今後この組織との話がどうなるのだろうかというあたりも気にはなる。とはいえ 35 巻の完結までその話でというには少々長すぎるようにも思うので、あるいは途中からまた違った展開があるのかもしれない。

 続きは、長すぎるのでまたいずれ、か。

4088771850ハチワンダイバー 1 (ヤングジャンプコミックス)
柴田 ヨクサル
集英社 2006-12-19

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 どうしてもこれを思い出してしまう。事実は小説よりおもしろいのだ。

4877284591真剣師小池重明 (幻冬舎アウトロー文庫)
団 鬼六
幻冬舎 1997-04

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ペンケトウ・パンケトウ

 24 日の NHK スペシャルでマリモを見た。うかつにも知らなかったのだけれどまさに「毬藻」であって鞠状になる(こともあるというべきらしい)藻の種類ということらしい。しかも、世界各地に生息していて、もっとも多く生息していたのはアイスランドだったとか。ただ、今年になってほとんど絶滅状態になっているらしい。

 ということで現状では北海道は阿寒湖にしか、もはや群生するマリモは見られないらしい。という非常に貴重なものになってしまったらしい。どうも「らしい」ばかりだ。いや、番組的にはもっとしっかり表現しているのだけれど、日がたってしまったので記憶が少しあやふやなのでゆるく書いておこうというバイアスがかかっていると思われる。

 阿寒湖というと確かに滞在はしたし通過もしたのだけれど、そこ自体にはさほどなにかがあるということでもなく、まあうろうろして非常によく走り回ったなあと苦い思い出を思い出したりするくらいなのだが。宿としては雌阿寒温泉あたりでゆったりというほうがよろしかったりするのだが、当時からしてすでに大型観光バスがはいりこむほどに人気だったオンネトーがゆえ、そういう情緒が今も健在かどうかはなんともわからない。

 で、番組ではさらりとやっていただけなのだけれど、マリモ生息地である湖北側に流れ込む清涼な水を与えてくれているというパンケトウ。弟子屈へと抜ける 241 号線沿いの展望台から見るとという話が隣り合うペンケトウにはあったのだけれど、さすがにそういう話題は触れられなかった。ペンケトウが北海道の形に似て見えるというのだった。

 ふと思い出して写真を探したらたぶんこれというのが見つかった。まあこの位置から見るからそれっぽくということではあるのだなと改めて確認するのだけれど、正直当時は走り回っていてあまりいろいろ記憶にはないのだったなあ。30 年あまりも前の話。

 そういえば当時ですら湖としての存続が危ぶまれていたオコタンペ湖だが、今も湖として存在しえているのだろうか? ふたたび三大秘湖めぐりをしてみたいものだなあ。

R241からペンケトウを望む


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未来の図書館を作るとは

 無料ということもあり、もちろん図書館学ということでもありさっそくにダウンロードだけはしていたのだけれど、よくある例のごとくダウンロードしたことで安心しきってしまい、ダウンロードフォルダにはいったまま忘れていたのだった。たださんが「読んだ」と書かれていて、そういえばそうだった、とようやく思い出した次第。タブレットに入れてちまちまと(後半はやや一気に)読んだ。

 大雑把に言ってしまえば確かにその長さ的にも総合的な概観にとどまるというところではあるものの、未来へ向けての指針という意味においては端的にまとまっていて有益なのではないかなと。個々の細かなことについては知らないこともあるのでなんともいえないものの、概要的なところでは確かに向かう未来の姿を想像しえて、そうした方向に向かうことはもはや避けられないであろうし、それがまた望ましい姿なのだろうなと。

 なんだかあいまいな言葉に終始してしまっているけれど、そもそもガイドライン的な内容だからそういうものなのだというところも。

 そういえばたださんも書いていてような気がするのだけれど、巻末(電子書籍で言うとなんだかちょっと変な気分だ)の対談が一番読み応えがあったというか、面白かったともいえる。そういう意味ではこの対談を読むだけのためにでも落としてみる価値はあるのではないのかとも。

 現状で EPUB ファイルを読めるのはタブレットのリーダーしかないのでそちらで読んだのだけれど、どうも表示がうまくいかないところがあったりして困ったりもした。Sony Reader ではなにやらカバーがうまく表示できないようであった。また通読はほかのアプリだったのだけれど、章タイトルの大きさがうまく処理できないのか、上半分くらいが欠けてしまうという状況も。さらには Table タグに対応していないためなのか表がまったく表示できなくて、はじめずいぶんと探してしまった。アプリ側が非対応ということらしい(と思う)。

 まあ、本文読むには問題なかったのでそれでよしということにしたのだった。

 最近は Re:VIEW の活動が活発化しているようで、とはいえ巨大になってきてなかなかいろいろ大変そうではあるのだった。それでも企業方面での利用も増えているという状況を見ると、一定のウェイトをもって残っていきそうなプロジェクトではあるようなので、楽しみではある。とてもなにかできるようなプログラムではなくなっているので見ているだけだけれど。(RDM はもはや終わったプロジェクトだし)

 今気づいたけれど、PDF にすればよかったのか。

未来の図書館を作るとは
長尾真, LRG(編)
達人出版会
発行日: 2014-05-27
対応フォーマット: PDF, EPUB

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ツイスター 2008

 子供のころに巨大な竜巻によって両親を失った姉弟。姉は後に竜巻研究者となり著書も出しているが、竜巻を脅威と考えて楽観視しない姿勢から、どちらかというと世間からは煙たがられている。弟はとある町で保安官をしている。両親の死を理由としてやや疎遠な関係が続いている。

 姉には高校三年生の娘がいるが、仕事が忙しくてなかなか娘と対話する時間もなく、娘は母親は自分をかまってくれないと嫌っている。父親は不明。

 竜巻研究ということでハンター的な危険な仕事も多く、たまたま娘の学校へ竜巻が向かいそうだというときになんとかたどりつこうとするが警察官が立ち入りを禁じていて先に進めない。娘には竜巻の危険を知らせるべく電話をかけるが、演劇の練習に夢中なことを理由にわざと出なかったりしている。そうこうするうちに学校を竜巻が直撃。さいわい娘をはじめとして生徒にもこれといった怪我はなかったが、迎えにくるのが遅いと機嫌を損ねる娘。

 そんなことがあってからしばらく旅行に行こうと誘う母。旅行とはいっても弟の家を訪ねるというものだが、いってみて娘が知るのは、演劇好きな娘の進学先として演劇に熱心な大学の見学をしようというもの。弟の住む地域にある。

 自分のことも考えてくれていたんだとよろこぶ娘ではあるが、どこへ行くにも竜巻のことが気になる母。本来竜巻被害など経験したことのない土地にまで最近は竜巻が発生するということもあって気になっている。折悪しく弟の住む土地で竜巻が発生。

 竜巻などあるはずがないと住民などは思う。テレビで人気のお天気リポーター? の男性が取材にやってきていて、解説をするはめになる母親。かつて大学でともに気象を学んだ仲らしい。

 やっぱりここまできても竜巻のことばかりだし、本当はそのためにここに来たのだろうと思い込む娘。こっそり家を抜け出して地元の金持ちのどら息子の口車に乗ってでかけてしまう。そこへ巨大な竜巻発生の知らせ。リポーターはヘリコプターを出すので一緒に乗ってくれと母親に頼む。巨大な竜巻に飲み込まれようとしながらなも間一髪生還する。

 そのころ娘はどら息子の父親が作ったモデルハウスに。携帯電話の電波も通じない。当然男としてはよろしくしたいという下心。娘は次第に不安になって抵抗し逃げようとする。

 物語としては当然そこを巨大な竜巻が襲うという構図になる。母親や弟たちが必死に探してようやくモデルハウスにたどりつく。竜巻はすぐそこまで。

 とまあ、娘がそこまでひくつになって母親を毛嫌いしなくてもよいではないか、もう少し考えろよ的な演出だったりするので少しげんなりもする。気候変動でこれまでありえなかったはずの場所で巨大な竜巻が発生するというまあありがちなシナリオもまあ許せなくはない。とはいえ、なんだか焦点の定まらないような物語ではある。

 リポーターの男性に実はあなたの子供よと打ち明けるのもなんとも唐突であったりするし、竜巻の存在そのものが都合よすぎるところも。

 邦題はヘレン・ハント主演の「ツイスター」をひきあいにしたかったのだろうけれど、あの映画のテーマの一貫性とか物語としての面白さには及びもつかないという点では、かえってマイナスに働いてしまうのではないかと。

 もちろん、「ツイスター」だって、トンデモなところはあるのだけれど、それを感じさせない背景ができているというのが違うわけで。「ツイスター」をまた見たくなった、という意味ではある意味成功なのかもしれないか。


 (カバー画像はイメージです)

B001EPK1TKツイスター2008 [DVD]
マイケル・コニヴ
アルバトロス 2008-10-29

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 ヘレン・ハントがとってもかっこよくキュートなのだ。

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ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2012-06-02

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お百度参りか baidu 参り?か

 NHK おはよう日本でお百度参りを取り上げていたのだけれど、なんとなく違和感が残ってしまったのだった。大阪だったか兵庫だったか方面のとある神社らしいのだけれど、そこにはお百度石というのがあって、10m だか 20m の間をおいてふたつの石が境内に置かれている。そのふたつの石をたどるようにぐるぐると回っていくという形。

 で、昼日中炎天下を数十人の人が汗をかきかき回っている、という情景を映している。えっ?

 「きょうはなんの願掛けですか?」などと尋ねる取材者。なにかのスポーツクラブらしく「必勝祈願です」みたいなことを笑顔で答える若い男性。えっ?

 雨のなか傘をさしつつ回っているお年寄りの男性。願掛け内容は妻や家族の癌平癒をということだと答えられる。雨にも負けず風にも負けず、頭がさがります。が、えっ?

 母親が癌で余命三ヶ月宣告を受けたことを機に、何度もきているという女性。母親にはそのことは告げいていなかったのだが、幸いにして回復したことを受けてカメラといっしょに母親を取材して、そこで彼女が母親に実はと打ち明ける。その後母娘一緒にお百度をしているという絵があって感動的に終わる。えーっ?

 あくまでも自分が知っているお百度参りというのは、それをしていることを他人に知られては意味がなくなるのでひっそりと行わなくてはいけないもの。という点で昼日中にぞろぞろと数十人がやっているなんてのはなんだか変に思えてしまう。

 また、お百度の最中はもちろん、それをしていることも口にしないものなので、願掛けの内容について他人に話すとか、ましてそれを尋ねるなどということはしないもの。その時点ですでに先の他人に知られないという要件を満たしていないことにもなる。

 まして、願掛けの当事者ともいえる相手に自分があなたのためにお百度参りしてますという趣旨のことを話してしまうなんてことは、感動的な話かもしれないけれどなにか違う。これからは一緒にお参りしましょうねも、よい話ではあるものの、やはりお百度参りという趣旨からはなにか違うような気がしてならないのだった。

 もちろん、それぞれの地域でやり方は異なるのかもしれないし、時代によって変わるということもあるだろうけれど、変えてはいけないものとか変えては意味がないようなものというのはあると思うのだった。お百度参りでいえば、他人には知られずに人知れず誰かのために願掛けをするということに意味があるわけで、それを一切無視してしまっては本末転倒ではないのかと。

 最後の母娘の話などは、どうにもスタッフがお膳立てをしてそういう映像を撮りたくて演出しているとしか思えないような話にしたてているようにも見えてしまう。近頃 NHK のニュースがワイドショー化激しい一端を見るような思い。

 ニュース 7 でも広島の災害で亡くなった方々のお名前を紹介していたのだけれど、ときどき「弟思いのやさしいおにいちゃんでした」とか、「毎年一度は家族で温泉旅行に行っていました」とか情報をいれていたのだが、それは必要な情報だろうかと。まして、おしどり夫婦といってニュースひとつにしたててしまったのを見るにいたっては、正直目を耳を覆いたくなってしまった。

 そういうのは民放か NHK スペシャルあたりのドキュメンタリー番組でやってください、と思う。ニュースはあくまでもニュースとしてやって欲しい。ワイドショーにするならニュースなんてもういらない。

 しっかりしてよ、NHK 。と思うのは違うかしら?

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イチョウムジョウ

幹が折れたイチョウの切り株


 今月はじめの突風で幹の途中から折れてしまった神社のイチョウの樹。一週間と待たずに根元付近ですっかり切られてしまっていた。

 太い幹は折れてしまったけれど、脇にまだ幹が伸びていたし、神社の樹ということもあるのでそのまま防腐処理をして残してもよかったのではないか、とは思うのだけれど。残念ながらあっさりと切られてしまったようだ。根こそぎとなるとそれも大変なので切り株として残しておくということなのだろうか。

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さよならコマクサ

 新聞によれば東御市(とうみし)の池の平湿原南にある三方ヶ峰(さんぽうがみね)のコマクサを保護している鉄柵を撤去してロープにするとか。20 年以上も前のこと、水の塔山から抜けていったことがあって、確かにあの異様なほどの鉄柵の風景には、はじめ少し唖然とするものがあったのは事実。

 で、そうした景観にそぐわないだのとか、撮影に不便だとかいう意見を受けて、近頃は登山者のマナーもよくなったからという口実を作ってロープに変更するのだという。

 残念ながら人が増えればいろんな人がでてくるのも仕方のないところで、当然盗掘して金儲けをたくらむやからはあとを絶たないわけだ。現に全国的にこうした希少な高山植物の盗掘問題はなくなることもなく、盗掘されたものであっても手に入れたいという歪んだ嗜好の愛好家と称する人々も少なくないようであるし。

 現状は背丈を越える頑丈な鉄柵がずーっと張り巡らされているので、よほど根性をいれないと盗掘などできないし、そんなことするくらいならよそで盗むとでも思うのではないか、という様なのだ。それがロープなどになったら盗掘は簡単になるし、撮影だけという人も中へはいっていって荒らす原因になるのは、まず必定だろうなと。

 人の善意は信じたいが、失ってしまってからでは取り返しがつかないということについて善意ばかりをあてにしていると取り返しのつかないことになるのは自明のことであるはずなのだが。

 撮影に不便だってよいではないか、おのが目にしっかとやきつけて帰ればよいではないか。そうまで保護しなくてはならない我々人の業の深さを思って涙するくらいでよいではないか。

 なんとも残念な話なのだった。

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崩れる

 広島で起きている土石流災害・土砂災害が思った以上に深刻な事態になっていてなんともつらい。先ごろの南木曽町でのそれがある種かすんでしまうかのような被害の大きさ。もちろんそんな大小を比べることに意味などないし、どの災害も等しく苦しいものであるということもまた事実で。それでも亡くなられた方の数であったり、住宅の破壊のされようを見ていると、南木曽のそれもすさまじいものであったけれど、それが広範囲にわたって複数起きていたという事実の重さみたいなものを感じてしまう。

 そもそも日本では住宅に適した平地がほとんどないのだといってしまえばそれまでなのだろうけれど、少子化うんぬんで人口減少を憂うのであれば、国民が安心して生活できる場の確保・維持といったことにもよりいっそう力をいれなくてはいけないのだろうなと。

 いや、少なくとももはや危険な場所にすら住宅を作らなくては間に合わないような人口であるならば、いっそ少し減った適正なところをさぐるというのもありなのではないかとか思ったりはする。そうでなくても田畑をつぶしては宅地にする一方で、多くの空き家が放置されていて崩落するなどの危険にさらされているわけでもあり、なにかおかしなものを感じるのは自然なことなのではないかなとも。

 危険な地域の指定に関わる手続きがなかなか進まないということが報道もされているけれど、住民の同意が必要とかで宅地の価値が下がるのではないかという声などもあってなかなか進まないとか。命よりも大事なものがあるということなのだろうか。

 もちろんそうした気持ちがわからないではないのだけれど、そろそろ危険箇所に住宅を作ることなどを国としても行政としてもより強く禁じていかない限り、何度でも何度でもこうした悲惨な災害が繰り返されることは目に見えているわけで。その上でせき止めるための防護策であるとかも行う必要があるのだろうなと。

 より高い場所(建物の二階以上)への緊急避難で助かったという例を盛んに報道していたりもするのだけれど、それは建物そのものが無事だったからいえることであって、山際で建物の姿そのものがわからなくなるような破壊を受けたらどうにもならない。

 だからこそ、まずは危険地域には住まないような施策こそ望まれるのではないかなと。土地がない土地がないといいながらもますます人口を増やしたり、海外からの移住を促すとすれば、ますます危険な地域を宅地に造成することが増えていき、命を危険にさらすという矛盾した行動になりはしないのか、などとも思ってしまうのだけれど。

 根本的に災害対策について見直す時期というものなのではないかなあ、と素人としては思ってしまうのだった。さらなる被害がでないことを願うばかり。

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思考する機械 コンピュータ

 arton さんが「文庫になったよ」「いい本だよ」と言われていたのでリストに入れておいた。いつもはずいぶんとたたないと買わないのだけれど、たまたま早い時期に買うことになったのだった。で、ゆっくり読もうと思ったのだけれど、気づいたら読み終えてしまった。うん、面白い。というか、いい本だなあと。

 「プログラムはどうして動くのか」とか類似の本の場合は割りと実際的なことであったり、さもなくば例え話的なものをもってきてイメージさせようとしたりだったりなのだけれど、この本は違う。コンピュータに考えさせる、処理させるということはどういうことなのかという論理的なところを、いわば回路の設計といったところから書いている。それだけに、なるほどその本質がいかにシンプルなものなのか、そのシンプルなものの組み合わせでさまざまな処理というものができるのだなあということが理解できるように書かれている。

 回路やプログラムのことを概観してからは、チューリングマシンであるとかアルゴリズムの話であるとか、並列コンピュータ、学習するコンピュータなどなど広範な話題についても考察していてなかなか興味はつきない。

 さらには工学的なアプローチの次にも目を向けていて終わるあたりがなんとも心憎い。

 実際的な話というのはあまりないというべきなのかもしれないけれど、こうした切り口の本というのは確かになかったように思うので新鮮でもあり、これまで以上になるほどとコンピュータの基本的なところへの理解が深まるようには思う。

 一般向けとはかならずしも言えないけれど、コンピュータに関わる人であれば読んでおいて損はない一冊なのかもしれないなとは。


たとえば、データの伝送スピードは、ナノセカンド( 10 億分の 1 秒)あたり約 30 センチメートル移動できる光の速度を超えられない。そして(原稿執筆時点での)最高速コンピュータのサイクルタイムはほぼナノセカンドになっている。
(P.187)


正誤:

現在知られている最高速のアルゴリズムはの2nオーダーである。
(P.145)

s/アルゴリズムはの/アルゴリズムは/ ?

4794220588文庫 思考する機械コンピュータ (草思社文庫)
ダニエル ヒリス W.Daniel Hillis
草思社 2014-06-03

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ハッピーエンドのできるまで

 凄腕で評判の女性雑誌編集者。仕事では充実しているものの、つきあう男は駄目な男ばかりでなかなかうまくいかない。もういい加減結婚とかはどうでもいいから子供だけ産みたい! ということで、小説を送ってきたちょっとイケテる感じの男性作家にある交渉をもちかける。「本にしてあげるから、あなたの精子をわたしによこしなさい」。どうなるのだ、これ?

 で、作家の男はしぶしぶ了承し、原稿には彼女の手によって数々の修正がはいるがやがて出版されると大ヒット。あちこちでひっぱりだこになってテレビにも出演。一方で編集者の女性のほうも彼をつれて病院にいき、体外受精を行って見事に妊娠。もちろん彼に結婚してくれという話ではないので、ひとりで出産子育てするというつもり。

 彼のほうは海外にも取材にでたりしている。子供が生まれたものの会うこともなく過ごしていたら、たまたまバカンス先で遭遇してしまい、彼女の意識が少し変化しはじめる。

 彼女のほうは仕事でもかつてのようなするどさがなくなってしまい、部下からがっかりされたりする始末。彼のほうは海外で出会った恋人と一緒でさあ結婚するのかという中で、三つ巴の日々がはじまったりする。そうこうしてなんとなくふたりが次第にお互いを認めるようになってというような話。

 しかし、そもそもの前提というか設定というかがあまりにあまりな感じなのは、ここが日本だからなのか。と思っているとどこぞの国で自分の子供を多数の女性に金で産ませているという事件が発覚したりしていて、あながちそうでもないのかと思ってしまったりも。

 前半はやや辛い感じの展開なので見るのをやめようかと思うのだけれど、最後はなぜか丸く収まるというあたりさほどは悪くないのかもしれない。ヒロイン役の役者さんは元ポルノ・スターだったらしいのだけれど、だからといってサービスカットがあるわけではないです。

 タイトルは原題のほうが面白みはあるけれど、そのまま邦題にするには難があるのも事実なので、まあ仕方ないのか。

B001NEHKW8ハッピーエンドのできるまで [DVD]
ジェネオン エンタテインメント 2009-02-25

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衝撃・波

 NHK スペシャルで「知られざる衝撃波」。当初は原爆投下の日である 9 日夜だったが、台風 11 号の影響で番組変更になったため放送が延期されていた。危うく忘れてしまうところだった。

 広島型原爆の 1.6 倍の威力というファットマン。アメリカの公文書館の文書によれば、当初から放射線による殺戮などにはまったく興味はなく、ひたすらその爆風の威力によってどれほどの破壊をもたらすことができるのか、という点において練り上げられた計画だったと。

 そのためにどの高度で爆発させることがもっとも威力を発揮し、マッハステムを最大限引き出して都市を破壊することができるのかを検討させ、それを実施し、終戦後ひと月ほどして現地調査を詳細に行ったといったことらしい。すでにしてマッハステムなる現象があることも把握しているし、それを最大限に生かすには爆発高度が重要であるということをしっかり認識していたあたり、日本の稚拙なそれと比べてどうなのかと思ってしまう。

 球状に拡散していく爆風が地上にあたってはねかえり、それがドーム状に上に広がろうとする爆風となり、それぞれの爆風が重なるようにして威力をます区域がマッハステムと。ゆえに爆心地から少し離れた場所にドーナツ状に存在すると。

 そのありさまを直後に記録した写真と、それをもとに爆風の強さを図示していたものが見つかって、それは藤田スケールを生み出した藤田博士だったというのも意外なところだった。

 取り上げられていた小学校。軍需工場となり動員された人や残っていた教員らがほとんど即死状態。米軍の調査団はどの場所になにが原因で亡くなった遺体があったかを図示して残してあり、単なる記号として記載された被害者のことは遺族に知らされることもなく今にいたっていたということで、生き残りのかたからようやくその旨連絡を受けてお参りにやってきたという遺族を最後に紹介していたが、そのあたりには少なからず番組的な意図があったのかもしれないと思うとやや複雑なところも。

 アメリカの研究者だったかが言っていたのには、爆風の威力を確かめるために家をひとつふたつ作って試すことはできるが、町を都市をそっくりということは不可能だ。といったことを言っていて、つまりそうした悪魔のような実験場にされたのだなと。そうして粛々とその威力について記録をとり、後の核開発の貴重な資料とされたと。無辜の市民多大なる犠牲は戦争という名の下に覆い隠してしまって。

 勝った側は善であり、負けた側は悪であり、負けた側はなにをされても文句をいえないうえに、お前たちのやってきた悪辣非道を謝罪しろと際限なく言われ続ける現実は、なんだか少しむなしさを覚えないでもない。

 ローマ法王は言われたではないか、赦すことが肝要なのだと。

4101134251ちいさこべ (新潮文庫)
山本 周五郎
新潮社 1974-05-28

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ひとつ積んでは仲間のため

 「ダーウィンが来た」で蟻の特集ということではじまり、はたと思い出したので身を正して見た。というのも予告でだと思うのだけれど、小石などで虫の死骸などを覆ってしまう小さな蟻のこともやるようだったので。

 近年ミミズであるとかはたまた雀とおぼしき雛の死骸であるとかがあると数日のうちに小さな石粒などで覆われてしまうというのをよく見ていて、あれはいったい何なのだろうと思っていたのだった。小さな蟻がやっていることというのは姿からわかってはいたのだけれど、何故というところではなぞだった。

 結局のところ番組を見た限りでは、より大きな蟻にせっかく見つけたご馳走を横取りされないために隠しているというようなことではないかということらしい。あるいはそうすることで仮に見つかっても邪魔なものがあるので簡単には運べないという嫌がらせ、時間かせぎ的な意味がありそうだと。

 実際クロオオアリと巣が隣接する場所で試したところクロオオアリの巣穴にどんどんと小石やら砂粒やらを持っていって落とし始める。はじめは「なんだ? こいつら」と思っているだけのクロオオアリ。しかし、次第に量が増えて穴が埋まってくる。「てめえらー!」という感じに怒り始めてももう遅い。そうこうしている間にまんまとみつけたご馳走は仲間が持ち帰っているという。

 なるほどなあと。

 ちなみにトビイロシワアリという種類らしい。小さな蟻で、確かにその小ささから思えばきっとその蟻なのだろうなと。蟻の世界もいろいろである。

 そんなストゥーパ状態の写真を撮っていたと思うのだが、どう探しても見つからないのだった。撮影してなかったのかなあ。

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碧いコーラン

 なかなか読めずにいた「コーラン」(井筒俊彦訳、岩波文庫)をようやく少しずつ読み始めたものの、解説で井筒さんが書かれているように「コーラン」を読む通すことはなかなかに困難であるということを実感してしまう。旧新約については読み物としても面白く読める内容になっているのだが、末弟のコーランに関してはそうしたことがまったくといっていいほどないと。

 いやまあそれだけであれば、そもそも経典なのだし面白さを主眼としようということのほうが異端なのかもしれず、あながちそれをして責められるものでもない。ただ、それでもどうにかこうにか読み進めてみてようやく上中下の上巻を読み終えようかというところまできて思うのは、あまりにも他の宗教(兄弟というか兄や姉ともいえる旧新約に対して敵対的なメッセージがこれでもかというほど出てくることへの違和感。

 自分たちの宗教だけを正当なものとして主張したがるというのはとかくありがちではあるものの、むしろ昨今の新興宗教にこそそうした傾向がより強いように思っていた。それがどうかと。ここまであんなものは邪な宗教だと徹底的にこきおろすという経典にはついぞであったことがない。

 ということで、少しそんなあれこれを抜粋してみる。最後まで読むのはまだまだ先になりそうなので。

 汝らに戦いを挑む者があれば、アッラーの道において堂々とこれを迎え撃つがよい。だがこちらから不義をし掛けてはならぬぞ。アッラーは不義なす者どもをお好きにならぬ。そのような者と出くわしたらどこでも戦え。そして彼らが汝らを追い出した場所から(今度は)こちらで向こうを追い出してしまえ。もともと(彼らの引き起こした信仰上の)騒擾は殺人よりもっと悪質であったのだ。だが(メッカの)聖殿の近くでは、向こうからそこで戦いをし掛けてこないかぎり決してこちらから戦いかけてはならぬ。向こうからお前たちにしかけて来た時は、構わんから殺してしまえ。信仰なき者どもにはそれが相応の報いというもの。  しかし向こうが止めたら(汝らも手を引け)。まことにアッラーは寛大で情深くおわします。 (2 牝牛 186-188 節)
 汝ら、邪宗徒の女を娶ることはならぬ、彼女らが信者になるまでは。信仰ある女奴隷の方が(自由身分の)邪宗徒の女にまさる、たとえ汝らその女がいかほど気に入っても。また汝ら、女どもも邪宗徒の男の嫁になるでないぞ、相手が信者になるまでは。信仰ある奴隷の方が、邪宗徒の男にまさる、たとえ汝らその男がいかほど気に入ろうとも。 彼らは汝らを地獄の劫火に誘う。しかしアッラーは汝らを楽園に誘い、御心のままに罪の赦しに誘い給う。その上、何んとか反省させようとて、人間にいろいろと神兆を説き明かし給う。 (2 牝牛 220-221 節)
 アッラーの御目よりすれば、真の宗教はただ一つイスラームあるのみ。しかるに、聖典を授けられた人々は立派な知を戴いておきながら、しかも互いに嫉み心を起こして仲間割れを起こした。せっかくアッラーが神兆をお示しになったのにそれを信じようともせぬ者は・・・、よいか、アッラーは勘定がお早いぞ。 (3 イムラーン一家 17 節)
 アッラーはもともと男と(女)との間には優劣をおつけになったのだし、また(生活に必要な)金は男が出すのだから、この点で男の方が女の上に立つべきもの。だから貞淑な女は(男にたいして)ひたすら従順に、またアッラーが大切に守って下さる(夫婦間の)秘めごとを他人に知られぬようそっと守ることが肝要。反抗的になりそうな心配のある女はよく諭し、(それでも駄目なら)寝床に追いやって(こらしめ、それも効がない場合は)打擲を加えるもよい。だが、それで言うことをきくようなら、それ以上のことをしようとしてはならぬ。アッラーはいと高く、いとも偉大におわします。 (4 女 38 節)
 かつての日本ですらここまで明示的にされたものはなかったと思うのだが。


 信徒が信徒を殺すことは絶対に許されぬ、誤ってした場合は別として。もし誰か信徒を誤って殺した場合には、(その罪ほろぼしに)信仰深い奴隷を一人解放してやること。無論、血の代償は相手方の家族に支払うこと。但し、相手方がそれを自由意志で喜捨するならそれでもよい。また(被害者が)汝らの敵方部族の者で、しかも信者である場合は、信仰深い奴隷を一人解放すること。また汝らとの間に協定関係のある部族の者である場合は、血の代償を相手の家族に支払った上、信仰深い奴隷を一人解放すること。もしそれだけの資力がないなら、二ヶ月間連続断食する。これはアッラーの定め給うた贖罪じゃ。まことにアッラーは全てを知り、一切に通じ給う。
 だが、信徒を故意に殺した者は、ジャハンナムを罰として、そこに永久に住みつこうぞ。アッラーはこれに怒り給い、これを呪い給い、恐ろしい罰をそなえ給う。
(4 女 94 節)

 ユダヤ人やキリスト教徒は、「我らはアッラーの子、その愛し子」などと称しているが、彼らに言ってやるがよい「それなら何故アッラーはお前たちを罪を犯したといって懲戒したりなさるのか。否々、お前らはただの人間だ。(アッラー)のお創りになったものだ。アッラーは御心のままに誰のことでも赦し、御心のままに誰でも懲め給う」と。天も地も、その間にある一切のものも、すべては挙げてアッラーの統べ給うところ。すべてはそのお傍に還り行く。 (5 食卓 21 節)


 それから泥棒した者は、男でも女でも容赦なく両手を切り落としてしまえ。それもみな自分で稼いだ報い。アッラーが見せしめのために懲しめ給うのじゃ。アッラーは全能、全知におわします。
 だが、悪いことをした後でも、立派に改悛して、その償いをする者には、アッラーも(赦しの)御顔を向けて下さろう。アッラーは何でもお赦しになる情け深い御神だから。
(5 食卓 42-43 節)

 なんでも赦してくれるといいつつも、窃盗したら容赦なく両手を切り落とせとは、なんと残忍なと思うのは違っているだろうか。


 これ、汝ら、信徒の者、ユダヤ人やキリスト教徒を仲間にするでないぞ。彼らはお互い同士だけが親しい仲間。汝らの中で彼らと仲良くするものがあれば、その者もやはり彼らの一味。悪いことばかりしているあの徒をアッラーが導いたりし給うものか。
(5 食卓 56 節)

 みずからがその陥穽にはまっているのではなかろうか?

4003381319コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1)
井筒 俊彦
岩波書店 1957-11-25

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雨に降り込められるお盆

 台風 11 号が通り過ぎていくまではお盆の間も残暑が厳しくてという予報だったのだけれど、一転して前線が居座るような天候に変わってしまったがゆえに連日の雨。お盆休みということでお出かけをという人にはうれしくないお天気。とくにあてもなくのんびりという人にとってはさほどではないとはいえ、あまり雨ばかりというのもなんともお盆には不似合いとも言え。

 雨に降り込められるお盆、という風情。

 お盆といえば朝晩はすっかり秋のような風が吹いて、さりとて日中ともなればまずまずの炎暑が続いてようやくの夕涼みというのが昔的なイメージ。今年はいささか様子が変わってしまって雨の間にわずかに止み間があるというような様子に。地域によっては相変わらず暑いとか、まあいろいろ違うようではあるのですが。長々と停滞前線が居座ってしまうようでは、早くも秋雨かという風情。

 今から秋霖というのは、いくらなんでも早すぎる。

 それでも BS で諏訪湖の花火を全中継(CM 中は除くけれど)というのでなかなかに堪能できたのはよしということで。途中から雨が降り出してしまったようだけれど、昨年のような荒天にまではならなかったようで、一応最後まで開催できたようなのでまずはなにより。

 それにしても本当近年はスターマインばかりになってきているようにも。昔はほんのおまけ程度でしかなかったのだけれど。花火評論家とでもいうような方がなかなかに丁寧に解説してくれたのもあって、「おー、なるほど」と関心しつつ見られたのも新鮮だった。

 ニケよ、そろそろ雨は終わりにしておくれ。

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ルームメイト

 交通事故にあった春海。入院中もやさしくしてくれた看護師麗子と一緒に暮らすことになる。事故の加害者側の保険屋との交渉は麗子が窓口になるというのだが、なかなか進展しない。というか相手の話によればそもそも会ってもらえないらしい。

 暮らしているうちに時折麗子の不思議な言動が目に付くようになる。つい今しがたまで自分のしていたことをすっかり忘れてしまうような。あるときには犬を連れていた子供に向けてトゲのある言葉を投げつけて顰蹙をかったりする。その後その子供が犬を探していると知って家に戻ると流しのシンクには血のりがべっとり、ぐつぐつと沸いている鍋の中には・・・。

 しだいに麗子の存在に恐怖を感じるようになる春海。このあたりで見ている側は、なるほどそういう話かとたいていは理解する。一方でそれでは不通すぎて面白くなかろうと考えると別のトリックに思いがいたる人も一定数はいるはず。

 そうして麗子のなぞな行動に振り回されつつ、いつしか事故の加害者の男性のところで仕事をするようにもなって事態はさらなる狂気をはらんでいくと。麗子は保険屋を殺害、助けにきた加害男性も危うく。春海も怪我を負って入院。事件は収まったかに見えたが、春海と麗子の交換日記を読んでいた警察官が奇妙なことに気づくと。四人の人物がいる。麗子は二重人格と思われたので春海とたしても一人足りない。

 このあたりから単純な多重人格ミステリから少し離れていって、ちょっと見ている側には予測不能な感じになっていく(いやできるのだけれど、そうきたかという新鮮さはあるというか)。

 四人目の存在がなければ単にひねりの効いた多重人格物というだけだったけれど、四人目がちょっとしたアクセント。とはいえやや無理があるといえばあるので十分だったかといえば疑問も残る。

 全体としてはうまく映像としてまとまっているのでなかなか見ていて引き込まれる。わけても深田恭子の存在が大きくて、怖さを倍増しているというてんで見事。夏の夜にちょっと涼しくなれるかも。

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TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 2014-05-02

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噂のギャンブラー

 個人で出張ストリップダンサーをしていたベス。もう少しまっとうな仕事につこうということで引越し。たまたまスポーツの勝敗に賭けることで商売をしているディンクのもとで働くことに。頭の切れもよくうまくやっていたのだけれど、次第に私的な関係でもディンクと近づきそうになる。

 とはいえディンクには妻もいて、やがてほとんど追い出されるようにして仕事をやめる。かと思えば仕事がうまく回らなくなり、もう一度帰ってきてくれと言ってみたりする。

 結局再度分かれるようになって別のところで同じスポーツブックを仕事とする。ただ、その町では違法になるので見つからないようにやるしかない。いいお客もついて商売は成功。会社をタックスヘイブンの土地に移して成功するかと思いきや、誰もまともに仕事をする気配はない。一方で、上客が警察沙汰になりそうだからと大もうけしたまま連絡を絶とうとしている。つかまるようなことになればベスもそしてその恋人の運命も危うい。

 助けを求められたディンクとその仲間が事態の収拾に乗り出して円満解決。というところ。

 実話をもとにしているらしいのだけれど、いまひとつ山場に欠けるというか。展開そのものはわかるし、めでたしめでたしで終わるのもよいのだけれど、どうもいまひとつ面白みは欠けるというか。ことによるつ実話を忠実に描きすぎたのかもしれない。映画としての面白みを出すのであれば、実話は実話として物語としての面白さを出すためのフィクションも必要なのだけれど、そのあたりが欠けていたのかも。

 正直ただのコメディ映画かとはじめは思ったくらい。いっそ、そうであったらまた違ったかもしれない。

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ビクターエンタテインメント 2013-07-26

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お盆なのでお掃除(ただし屋内)

 例年お盆前後くらいには一度台所方面の掃除をするのだけれど、ふと思い立って行う。ガス台と換気扇。そもそもそれほどヘビーな使い方をしているわけではないので極端な汚れというほどでもない。換気扇は以前はそれなりに汚れが多かったが、年に二三度やっているためなのか最近はそれほどでもなく、軽くこすると取れてしまうのでありがたい。

 もっともそれは重曹のおかげでもあるにはある。ということで「さて、やるか」と思ってから正味だと 10 分あまりで完了してしまった。あっさり。

 もちろん日々のなかで使ったら洗う、洗ったら拭く、といった一連の流れをそれなりに実行していればというのもあるし、ちょっとした汚れはそのときにふき取ってしまえば後が楽なのだ。その手間を惜しんではいけない。と思いつつという向きもあるかもしれないが、小さな積み重ねが後々響いてくるというのはいろんなところで体感していることではないかと。

 なにやら台風以前は猛暑なお盆という予報だったのだが、気温はそこそこなれど天候としてはどんよりしがちで湿度が高いという感じに変わってきてしまった。暑すぎないとすればそれはそれでありがたいのだけれど、雨のお盆というのもあまりうれしくないような。いや、特に予定などないので、そもそも。それだけに何もできない事情になってしまうわけだが。

 せめて「3月のライオン」でも思い起こすとしよう。

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羽海野 チカ
白泉社 2008-02-22

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秘密(トップ・シークレット)

 「秘密」というテレビアニメを順次配信していたので見た。清水玲子原作というので気になったのもあるし、なにより脳に記憶された映像を自在に見ることができる技術(MRI)が完成して、それを犯罪捜査に利用するという突拍子もない発想がなんとも気になったのもある。

 事件の被害者の脳を遺族らの承諾をえて摘出し、それを MRI 装置にかけると過去から死ぬ間際までに見ていたものが映像として再現される。もちろん倫理的な問題もあるので捜査に適用するかどうかは一応倫理委員会みたいなものがあって、そこにお伺いをたてた上でさらに遺族の了承を得てという手順を踏む。

 犯人を見ていればこれほど確実なことはないなと思うものの、そう簡単にはいかないというあたりがなかなかうまいつくりだし、必ずしも記憶領域のすべてが無事であるとはいえないとか、ビデオレコーダーとは違い意識による記憶の捏造とでもいう現象もあるであろうというあたりもなかなか面白い。

 はじめは小さないってみればささいな事件だったりしたのが次第に大きな陰謀に発展していくあたりは、少々こりすぎかと思わないでもなかったし、実際それがきちんと最終的に消化されたのかというとやや疑問は残ってしまう。

 とはいえ突拍子もない発想から生まれた捜査手法をうまく利用した物語のつくりはなかなかよくてついつい最後まで見てしまう。当初はその絵柄が原作の清水玲子のそれとはややかけ離れたものであることに違和感もあったりしたのだけれど、それも途中からはさほど気にならなくなった。慣れたといってしまえばそれまでではあるものの、物語が十分に魅力的だったからかもしれない。もちろん、アニメ化に際して必ずしも原作通りのキャラクター造詣にならないのは十分承知の上のこと。

 ただ、後半において部内における不穏な行動や事態の背景の描き方はやや物足りないところはあって、最終的なその理由についてはちょっとお粗末すぎるのではないかという印象も強く、そのあたりはあるいは原作とはまったく違うオリジナルだったのではなかろうかとも思う。未読ではあるものの清水玲子であればそんな稚拙な設定で終わらせるとはちょっと考えにくい。

 終盤になって次々と捜査員を殺害していってしまったりというのもなんだかもったいない感じがしてしまう。

 もしも現実の犯罪捜査に使えるような日がくるとしたら、絶大な効果を生みそうな期待もある一方で、やはり被害者の知られなくてもよい記憶があからさまにされてしまう(いくら捜査員の中だけの秘密とされるとしても)というのは、少々恐ろしい未来ではあるなとも。そうして、そうした多数の秘密を抱え込むことになる捜査員は作中でも描かれたように心を壊していってしまうことにもなりかねないのだろうなと。

 いろいろな意味でスゴイなと思わせてくれる作品だったのは間違いないかな。

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VAP,INC(VAP)(D) 2008-07-25

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白泉社 2012-10-29

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阪急電車

 テレビで映画は見ていて、よいなとは思っていたのだった。毎日隣に住んでいる人でさえ、その家庭がどんな暮らしをして、会話をし、何を考えているのかなどということはほとんどわからない。ましてたまたま同じ列車に乗り合わせただけの見ず知らずの他人が、どこからどこへ向かおうとしており、何のためであるのかや、なにを考えているのかなどわかろうはずもない。乗り合わせている人の数だけ物語が確実に存在しているのに、誰もそれを知ることはまずない。そこに目をつけたというのがまず面白い。

 それぞれに描かれるのは実に些細な物語であったりする。寝取られ翔子さんの物語ばかりは少し重いものを感じるかもしれないけれど、それすらも沿線のもつゆったりとした暖かさで決して重過ぎない。

 その多くは老若の女性が主人公であるといえるのはひとつの特徴かもしれない。男性が首としてでてくるのは若者の恋愛物語での相手くらいだ。小学生からおばあちゃんまで、それぞれが悩みや迷いを抱えていたりして、そのお互いが少しずつ次の誰かに影響しながら物語がつながって行く様が、路線の進み具合とともに描かれるという物語の構造もまた面白い。

 「人の縁とはふしぎなもので」ということばを地で描いたような物語たち。どこか悲愴に感じられそうな物語もきちんと最後は明るさをもたらす展開も読後をさわやかにする。

 恋がはじまった二組をはじめとした会話にも、相変わらずの有川節が満載で楽しいやらほほえましいやら。実に気持ちの良い小編であるなあと(連作短編集といったところ)。

 もっとも映画を先に見てしまったがために、翔子さんが中谷美紀に見えて仕方なかったという面はあるものの、似合っているのでむしろよしということで。他の人が誰だったのか思い出せないという老害はまた見るきっかけということにしておこう。

4344415132阪急電車 (幻冬舎文庫)
有川 浩
幻冬舎 2010-08-05

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ボーダー

 ベテランの刑事コンビ、タークとルースター。ずる賢い犯罪者を多数捕まえてきた。とはいえすっかり歳はとったので若手からはやや疎まれる存在でもある。

 いったんは逮捕されながら証拠不十分などで釈放された犯罪者(証拠不十分であれば、法的には犯罪者ではないということだろうが)がつぎつぎと殺されるという事件が発生し、やがてそれらのつながりがタークへと結びつきはじめる。

 身内が犯した犯罪なのかと色めきつつも、若手にとってはここぞとばかりにのし上がるチャンスと動きだす。そのさなかにも次々と被害者は増えて行くが、やはりそのいずれもがタークに結びついていて、いっそう旗色が悪くなる。

 ついにはタークを罠にはめるかのような捜査が行われ、そうしていよいよ真相が明らかになるのだが、犯罪捜査を続けてきたがゆえの苦悩というか、闇を見続けてきたが故の病というか。人がその道を踏み外して行くその境界はどこなのかという意味での邦題なのだろうか?

 特別よいというほどではないけれど、ロバート・デニーロとアル・パチーノふたりの演技がなかなか小気味よいという点では面白い作品。


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Happinet(SB)(D) 2013-07-02

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真っ赤だな、真っ赤だな

赤とんぼ


 昨日はほぼ一日雨。台風 11 号が接近しているとはいえ、きょうのこちらは曇ってはいるものの雨はさほどではなく。ということで所要ででかけてついでにというところで真っ赤なこの子を見つけた。あまりに真っ赤である。

 黒いのとか、黄色いのはチョウチョウとか、黒くて寸胴ななのは熊ん蜂とかもいたのだけれど。

 別にコスモスが 6 月くらいから咲いているのが当たり前であるように、赤とんぼが飛んでいるのも秋からというわけではないとはいえ、立秋をすぎたタイミングで見ると、なんとも秋を実感できるものではあるなあと。

 さて、台風 11 号。三重県には大雨の特別警報が発令された。大きな被害がでなければよいけれど。明日の長野県知事選挙の投票率は極端に低くなりそうな気配になってきたなあ。50% 割れするのではなかろうか。

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もしかして秋

 暑くて暑くてというようなことを言っていたら、あけて今日は台風接近の影響もあって急に涼しくなってきた。小雨が降ったりやんだりということで気温もこれまでを思うとぐっと低い。

 朝晩の空気も確かにひんやりしたものにはなっていて、日中の暑さとは別に確実に秋に向かっているのだなと実感する。

 ふと 24 年ほど前を思い出す。あの年も暑い夏だった。同じように 8 日ころまではひたすら暑く、雨もほとんど降らないというような陽気だったかと記憶している。それが 9 日あたりから雨になり、それが激しい雨となり、ついには信越線も中央線も不通になるという状況に。一転して大荒れという天気に、涼しくなったのはよかったものの、さてという思いもあったのだった。

 現状このあたりで被害がでるほどの雨ではないけれど、九州や四国ではかねてよりの大雨で非常に危険な状態。大きな被害がでなければよいのだけれど。秋本番、台風本番はまだまだこれからなのだ。

 避難をして何事もないが続くと、結局避難する必要などないのではないかという考えに走り勝ち。けれど、たとえ何事もなくとも危険があると判断されるときには避難するという勇気を誰もがもつようにならなくてはいけないのだろうなと。それは、避難する当事者も、また傍にいる人にとっても。

 狼少年のようになってはいけない。それは自らの命を守る行動であるとともに、万が一のときにその自分の命を助けようと懸命になってくれる人の命を危険にさらさないためにも。あなたが無事でいることは、救助などに関わる人があなた以外の誰かを救出できる可能性を増大するのだと思いたいなあと。

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アキの気配

2014夏の空


 秋の気配がたちはじめるころ。

 とはいえ連日の猛暑よ。

 例年であればにぎやかなコオロギの鳴き声も、

 ことしはどうもいつになく静かに思える。

 まだまだ、秋は見えそうにない。

 猛暑には、飽きてきたが。

 そんな立秋の今日。

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月は無慈悲な

チラシ: スーパームーンを観測しよう


 ホームセンターのちらしにあったもの。いつもよりも大きく見える(あくまでも数値的に)月を観察しよう、ということらしい。

 が、非常に危険なのでやめておくことを推奨したい。これらの機器そのままでは。

 デジタルカメラで満月を撮影しようとしても、そのあまりにもの明るさにそのままでは白飛びしてしまうわけで、月の光というのは思う以上に強いものだということをまず考えておかなくてはいけない。

 件の双眼鏡は 10 倍、望遠鏡(というかモノキュラーというか)ではバローレンズを使っているとはいえ 90 倍だ。付属品を見る限りにおいてムーングラスが付属しているようではない。こんなもので月を観察していようものならば翌日は眼科医に行くことになりかねない。

 以前も書いたような気はするけれど、望遠鏡で月を見るのであればムーングラスは必須だ。太陽のときにはサングラスが別にある。減光具合が異なるのでそれぞれ用途がある。これなしで満月をずっと見ていれば確実に目がはれる。

 10 倍の双眼鏡のほうがまだよいとは思うものの、倍率はやや高めであるしできれば避けるほうが無難。なにより 10 倍程度ではさほど変化がないので月など見ることはやめて星野(せいや)を観察する程度にとどめるほうが無難だ。

 販売する側はそうした事情などいっさい知らずに広告を作っているのであろうけれど、危険な行為だということをもう少し認識すべきではないかとは思う。

 少なくとも何も知らない人がこうした光学系を購入しようというのであれば、やはり専門店を一度は訪ねるべきかなとは。まあ、最近はそういう店が少なくなってきたというのはあるのだけれど。

B0018HILMIVixen 天体望遠鏡用オプションパーツ ムーングラスND 37222-5
ビクセン 2011-11-08

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4150117489月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)
ロバート・A. ハインライン 牧 眞司
早川書房 2010-03-15

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シルエトクの熊

 NHK スペシャルで知床のヒグマの親子を追った記録を見る。北海道とかいうとついというのはある。実のところあまり気にすることなく見ていたのだけれど特別な許可を得て車で乗り付けたという時点で気がつくべきであった。そうか、知床大橋のその向こうであったかと。地図を見ると確かにその先にルシャ川があり、そのあたりまでは一応道がある。

 知床半島の道はオホーツク海側となるウトロ側では基本的に知床大橋までしか行けない。確か、バスでもそこまではいけたように記憶している(昔のはなしだ)。その先はゲートがしまっているので歩いて行こうと思えばいけなくはないが、なにかあっても知らんぞという世界だ。

 一方太平洋側になる羅臼側ではそこまで道は続いておらず、羅臼の町中を少し過ぎたあたりがせいぜいで道は終わる。

 今はどうか知らないが、かつては強の者が海岸線を延々と歩いて知床灯台のある岬突端まで行ったとか行かないとかいう話しもあったものだった。ただ、そこは人跡未踏の場所であり、そうそう歩けるような場所ではないというのは海から岬へといってみるだけでもよくわかる。ただの噂でしかなかったのかもしれないし、もしも実行した者があったとすれば警察のお世話になるような事案になってしまうのではなかったか。

 とまあそれは余談で。そのルシャ川周辺は母子の熊が餌をとったりするのに便利で多くいるという場所らしい。そこで見つけた個体識別のしやすい親子を 4 年にわたって観察した記録なのだった。

 ただ、餌の不足のためなのか異様なまでにやせ衰えてしまった姿であったり、本来は 2 年で独り立ちして山にはいって暮らすはずのオスがさらにもう一年母熊と一緒にいたりと、どうやら簡単にはいかない事情というのもあるらしかった。

 先に独り立ちしたオス熊のほうがまだ若いということで森の中での居場所を作れずに羅臼の里に出没するようになってしまい、結果捕殺。後に残ったもう一匹のオスもウトロ側に出没するようになってしまい、知床財団の人が賢明に追い払おうとしたものの、たびたび姿を現すこととなり、やむなく捕殺。

 ルシャ川近辺で一番の力を持っていたという老練なオスでオレンジと名づけられた個体もやがて老いとともに居場所を失い、ウトロの町にほど近い場所で確認されたということに財団の人が驚かれていた。映像で見る限りにおいていえばその場所はウトロから東に向かい川を渡るにしたがって上へとあがり、ぐっと右に折れていくあのあたり。ちょうどウトロが見える最後のあたり。その手前の川ということかと思った。

 そこまでくるのはかつてないというような表現だったが、しかしそれはそうなのか? とも思った。そこからほどなく知床横断道路から分かれて左。知床五湖へと向かうすぐ左手にウトロ灯台がある。数キロと離れているわけではないが、そこでも過去においてヒグマの親子などが出没しているのはよく知られていることで、さほど離れていない里まで来るのはそう不思議ではないのだろうなという印象はある。

 過去に目撃談があって入場が制限されたりした五湖はさらにさらに東だ。少なくとも 30 年あまり前には十分にウトロ灯台あたりでも熊は頻繁に目撃されていたので、決してありえないような状況ではないだろうなとは。

 このごろ長野市内でも熊による被害がでた。

 [ 信濃毎日新聞[信毎web] 長野で熊に襲われ男性大けが 果樹畑内、わなから逃げ出す ]

 長野市街地も周囲はすべて山であるし、そのどこにも熊(ツキノワグマ)がいるといわれるし目撃談は昔から数知れない。山が森が続いていれば熊はやってくる。そういうものだから知床だけ別という話ではないだろうなと。

 そういう意味ではやや不思議な感じももちつつ見たのは事実だった。それだけ知床の森は豊かでこれまでそうそうは里にやってくることがなかった、ということでもあるのかもしれないが。とはいえかなり近くまで出没していた事実を財団の方が知らないわけもないであろうし。(あるいは、このあたりは NHK 的な演出なのかもしれない)

 そうして若くして命を失う熊がいる中でも、また新しい命が生まれているというところで番組は終わりなので、まあそうして命はつながれていくというようなことなのか。

 自然とは、野生とは、そういうものだよねと。オロンコ岩からの変わらぬ風景を思い起こしながら思ったのだった。

#ホテル地の涯でお会いした IBM の方はもう退職されてしまっているのだろうなあ。お元気かしらん。名前も忘れてしまったけれど。

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レオノラという人

 E テレ「地球ドラマチック」でユダヤ人生徒を守るために学校を作った教師の話。

 ナチスの締め付けが厳しくなってきて教育現場でも「ハイル・ヒットラー」が叫ばれるようになり、拒否する者や古い古い過去まで調べ上げてユダヤ人だとされると迫害を受けるようになる。教育とは名ばかりになってもはやナチス礼賛、ユダヤ蔑視を教え込む場になりさがる。

 このままいけば生徒はもちろんユダヤ人の将来は非常に暗澹たるもの。そうして教師、レオノラ・ゴールドシュミットもまたユダヤ人であることを理由に教職を解かれてしまう。生徒を守るにはどうしたらよいのかと考えてレオノラがとった行動がユダヤ人生徒のための学校をつくること。

 しかし、ユダヤ人教師は一度に 5 人の生徒しか教えてはいけないなどという決まりが作られており、ことはそう簡単ではなかったと。そこでいろいろ手を尽くしつつも起死回生の手段としてレオノラが考えたのが教師が集まれば生徒の数も増やせるということ。

 学校設立は簡単ではなかったものの 5 人の教師が 25 人の生徒を教える学校を作ることができるようになった。校舎が問題だったが、たまたま親戚だかの遺産として古い立派なお屋敷を相続したのでそれを学校とすることになったのだとか。

 これまでのナチスの学校よりもよほど立派できれいで、落ち着いた雰囲気のある学校での授業ができるようになった。

 とはいえこのまま安穏としていることはできない。いずれユダヤ人はもっと迫害を受けるはず。生徒たちのためになにをなすべきか。まずは英語だ。ということでイギリス大使館にかけあってイギリス人教師ひとりを派遣してもらう。そうして生徒たちにはこの先この地を脱出したあとの生活を想起して学ぶことの大切さも教えていく。

 ナチスのユダヤへの圧力はますます強まる。男を片端から逮捕するようになり、レオノラの夫もすぐに逃げるべきだという情報が伝わってくる。間一髪で官憲の手を逃れて脱出したが、家に残っていたおば(?)だったかの子供に官憲がたずねる。「どこに行ったのか」と。「学校だ」と答えるので学校へいくがいない。その時間かせぎもあって逃げおおせる。

 ところが官憲はいないことに怒ってまた家に戻ってくる。そこでその子が言うには「あなたの娘は、いつでも父親がどこにいるのか知っているのですか?」と。返す言葉はなかったらしい。強い子だ。

 続いてはユダヤ人学校を取り壊される動きが加速する。ユダヤ人の関係する建物がことごとく打ち壊されていくなか、なんとか学校を守ろうとするのだが、なかなか支援が整わない。そこでまたまたレオノラの機転が働く。イギリス大使館に打診して、派遣してもらっているイギリス人教師に学校を譲渡することにする。イギリス人の持ち物を壊すとなれば、それは国際問題となるがよいのかという押し。間一髪で学校は焼却からまぬかれる。

 しかし、時代はますます混沌としてもはや逃げ出すことはほとんど不可能になり、子供たちだけはというイギリスの船で多くの子供が脱出。なかには親も一緒にという例もあったらしいが、多くの親は逃げ出すことはかなわなかったらしい。

 そうしてレオノラの教育によって生かされた生徒たちがのちのち教師になったり、それぞれの役割をはたし、さまざまな活動で活躍してきたとか。

 こんな勇敢な女性がいたのだなあと、いたく感動したのだった。

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とてつもない暴風雨に襲われる

 8 月 2 日の 15:50 ころ。大粒の雨が叩きつけるようにポツポツと降り始めたのだった。音だけ聞いているとさながらあられかヒョウかというような激しい音で、荒れてきたなあとは思ったのだった。そのうちに風が強くなってきたと思ったらいっきに土砂降り。しかも風が巻いている。緊急避難したらしき人が下屋の下にいたらそこにも吹き込んでしまうので逃げ惑っていたけれど、結局逃げ場はどこにもなく、さてあの人たちはどうしたのだろう。

 急いでサッシも閉めたが少し吹き込んできていた。雨のながーい筋が見えるというのはあまり経験がない。遠くは少しかすんでいるほどの豪雨。そしてなにより暴風が巻いているので右かと思えば左から、そして今度は前からと、もうぐるぐると風が吹き寄せるのでどうにもすごい。正直、屋根が飛ばされるのではないかという恐怖を感じたのは久々。

 雷はさほどではなかった。とにかく暴風雨がものすごかった。ダウンバーストが発生したのかもしれないという状況ではあるけれど、今のところそうした発表はない。ただ、発達した積乱雲の下で突風が発生する可能性はあるみたいな表現だけ。まあ、つまりはそれがダウンバーストになるわけではあるけれど。

 とてつもない暴風雨は 30 分あまり続き、その後もしばらくは風雨がやや強かった。さまざまなものが吹き飛ばされ鉢植えが倒れ、自転車が倒れ、波板が吹きぬかれ、空き缶が散乱し。

 夕方のニュースでは高田でトタン屋根が吹き飛んで電線にひっかかるなどしたらしいし、看板が飛んだという話もある。神社のイチョウの樹が折れたともいう。どうやら狭い範囲ということを見てもダウンバーストが発生していたのだろうなと。日中はしっかり 35 度を超えたのだった。


 確認にいったら見事にポッキリと。幹周りは 1m くらいはあるのだけれど。
暴風で折れたイチョウの樹 1


暴風で折れたイチョウの樹 2


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009 RE:CYBORG

 攻殻機動隊 S.A.C などを監督した神山さんが監督したということで、確かに雰囲気がそんな感じに仕上がっている。よくも悪しくもカラーがでるというのは、まあよいことなのだろうなと。

 で、絵柄はきれいだし、絵柄はきれいだし、絵柄はきれいだし。というアニメであった。

 正直なところ物語のなかでなにが起きているのかというのがよくわからないままだった気がしている。なにがどうなってどう影響して、誰が悪者でなにをしようとしていてというあたりが非常に複雑に国際政治的に(という感じ)で展開しているらしきことはわかるのだが、どうも具体的なあたりがあやふやな感じ。

 あるいはそれは理解が足りないだけなのかもしれないけれど、GIS S.A.C あたりでもそうだったけれど、重厚な物語世界の設定というのがお得意なのはよいのだけれど、二時間あまりの映画という枠にあっては、それもさることながらその時間で見てわかるとか、面白さというあたりも重視して欲しいかなと。

 いや、理解が足りないだけなのかもしれないのだけれど。

 ということで絵がきれいだったということと、003 がセクシーでしたよ、というくらいしか印象に残らないのだった。ちょっと残念。

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イシクラゲ対策のその後 (2014 年の 1)

 イシクラゲ対策のその後。

 昨年秋には鹿沼土を大量にまいて土壌の酸性度をあげるべくしたのだけれど、そのままだと次第に鹿沼土が崩れてきて靴の裏などについてしまってよろしくない。ということで土に混ぜ込むようにしてみたのだった。春になってそのあたりにイシクラゲがいないかというと、残念ながらそうでもなく、鹿沼土が表面に見えていても平気で増殖しているやつらはいる。

 鹿沼土を混ぜ込んだときに、一部は一緒に埋め込んでしまったのだが、そうした場所はいくらか効果があるのかもしれないが、根本的といえるかどうかはまだわからない。少なくとも鹿沼土を混ぜたりまいたりした状態のところでもイシクラゲは繁殖しているという事実はある。

 これはもう手で取るしかないのかとは思っていたのだけれど、このごろになって醸造酢の原液をスプレーしてみたところ一定の効果はあるように見える。

 先日まいたのは乾燥状態のイシクラゲにまいたのだが、このごろ大雨があったにも関わらず水分を含んで大きくなっていないところを見ると効果はあったのかもしれない。それでも今回水を含んだ状態のやつにもスプレーしてみたのでこれがどの程度効果を出すのかを見極めてというところ。

 以前は水で数倍に薄めたものを使ってみたのだが、あまり効果を感じなかったけれど、原液だといけるのかもしれない。実際ネット上でもそんな話はでている。とはいえ鹿沼土だってそうだったものの、そこまでの効果を実感できないのでなんともいえない。まだまだ試行錯誤するしかないのかも。

 ただ、乾燥状態で手を出すと(つまりは過酷な状況下でじっと耐えている状態なために)胞子を飛ばして繁殖しようとするというのは実感としてもあるので、手で除去するのであれば雨のあとにするほうがよい。同様の理由でお酢をスプレーするのもそのほうがよいのかもということで今回は雨のあとにしてみた。違いがあるかどうかは様子を見て。

 土の上や砂利があるような場所ではなかなか処理も大変だけれど、コンクリートやアスファルトで一面覆われたような場所の場合には、雨上がりなどにまとめて除去してからお酢でもまいておくのが楽なのかもしれない。いや、お酢が確実に効果を表すと実感できればだけれど。

 ということで、まだまだイシクラゲとの戦いはつづくのであった。

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