9x9
ときどき Reader Store を見たりしていると 1 巻だけ無料とかのキャンペーンをよくやっている。 1 巻だけでなくて 2、3 巻くらいまでというときもあるけれど 1 巻だけというほうが割合としては多い。まあ、まずは無料でつかまえておいて「ほら、続きが読みたくなったでしょ? ありますよ? どう?」という手法なのだろうなと思いつつ、いくつか読んでみたりしている。
テキストを電子書籍で長々読むのがどうもつらいので(10 インチタブレットであるがゆえに)、いきおいそうした無料本でもマンガにはしることになる。時間的にもわずかだし、テキストだけよりもさくさく読めてしまうのもあって 1 巻無料は結構ありがたい。(どうやら eban さんもそうした期間限定無料本を試されているらしい。やっぱりみんな試すよね?)
そんな中で今回とびっきりだったのが「ハチワンダイバー」。35 巻完結を受けて 9 巻まで無料というのだった。そういえば聞いたことはあるなと読み始めたら意外と真剣師の話だった。いや、将棋のマンガだということくらいはわかっていたのだけれど、詳しいことなどはまったく関心がなかったので知らずにいたのだった。ゆえによくある手合いの将棋マンガくらいに思っていたのだった。
プロになれずに奨励会を去った青年が、ほかに生計をたてるすべもしらず、真剣師として生きることにしたものの、勝ちすぎてしまったがために生活できなくなるというすばらしい出だし。さてどう転ぶのかと思っていたらゆるゆると物語りは展開しつつ、将棋界に存在する闇の組織との戦いなんていう巨大なテーマになっていって、さあどうするというところ、で 9 巻が終わった。
うーん、こりゃ続きが読みたくはなるわ。
受け師さんのデッサンがやや気になるとはいえ、笑顔はかわいいのでよしということで。また、全般に見開きで使うコマが多いのでつまりは勢いによる展開が多いということにはなってしまう。ゆえに時間はなかなか進まないし、絵で見せるというよりは迫力や勢いで読ませるという感じ。しょっちゅう涙と鼻水でぐずぐずになった表情が描かれるのだけれど、どうもこれがなんだかよくわからない絵になってしまっているのも気にはなるけれど、まあそういうものかと思えばいやではない。
とまあ、よいんだか悪いんだかよくわからない部分もあるけれど、やっぱりそこに勢いだけは間違いなく存在するので、ついつい読まされてしまうというのが本音かもしれない。
受け師さんの立ち位置であったり、今後この組織との話がどうなるのだろうかというあたりも気にはなる。とはいえ 35 巻の完結までその話でというには少々長すぎるようにも思うので、あるいは途中からまた違った展開があるのかもしれない。
続きは、長すぎるのでまたいずれ、か。
ハチワンダイバー 1 (ヤングジャンプコミックス) 柴田 ヨクサル 集英社 2006-12-19 by G-Tools |
どうしてもこれを思い出してしまう。事実は小説よりおもしろいのだ。
真剣師小池重明 (幻冬舎アウトロー文庫) 団 鬼六 幻冬舎 1997-04 by G-Tools |
| 固定リンク
コメント