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さよならコマクサ

 新聞によれば東御市(とうみし)の池の平湿原南にある三方ヶ峰(さんぽうがみね)のコマクサを保護している鉄柵を撤去してロープにするとか。20 年以上も前のこと、水の塔山から抜けていったことがあって、確かにあの異様なほどの鉄柵の風景には、はじめ少し唖然とするものがあったのは事実。

 で、そうした景観にそぐわないだのとか、撮影に不便だとかいう意見を受けて、近頃は登山者のマナーもよくなったからという口実を作ってロープに変更するのだという。

 残念ながら人が増えればいろんな人がでてくるのも仕方のないところで、当然盗掘して金儲けをたくらむやからはあとを絶たないわけだ。現に全国的にこうした希少な高山植物の盗掘問題はなくなることもなく、盗掘されたものであっても手に入れたいという歪んだ嗜好の愛好家と称する人々も少なくないようであるし。

 現状は背丈を越える頑丈な鉄柵がずーっと張り巡らされているので、よほど根性をいれないと盗掘などできないし、そんなことするくらいならよそで盗むとでも思うのではないか、という様なのだ。それがロープなどになったら盗掘は簡単になるし、撮影だけという人も中へはいっていって荒らす原因になるのは、まず必定だろうなと。

 人の善意は信じたいが、失ってしまってからでは取り返しがつかないということについて善意ばかりをあてにしていると取り返しのつかないことになるのは自明のことであるはずなのだが。

 撮影に不便だってよいではないか、おのが目にしっかとやきつけて帰ればよいではないか。そうまで保護しなくてはならない我々人の業の深さを思って涙するくらいでよいではないか。

 なんとも残念な話なのだった。

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