温故知新
Romancer で「本の未来」(富田倫生)を今頃だけれど読み終えた。どうやら少なくともブラウザで読む以外にはダウンロードしてとかはできない様子。あるいはログインしたらなにかあるのかもしれないけれど。ということでブラウザでオンライン読書。
文字の感じとかページめくりの感じとかも悪くはなくまずまず快適に読めたという印象。もっとも閲覧環境については読者側の自由でよいとは思うので、ダウンロードして読めるというようなほうがよいのかなとは。
内容としてはもはや 20 年あまりたってしまっていることもあって「未来」というよりは、電子書籍の来し方を振り返るという面のほうが大きいのかとは思う。いや、当時としても内容的には実際そうで、そこからこんなこともあんなことも可能性は広がっているなという未来に思いをはせたというところなのかもしれない。
主にはボイジャーさん関係が多いわけだけれど、取り上げられた人々がいずれもちょっと一風変わった(といっては失礼かもしれないけれど)経歴であったり、またその人たちが重要なタイミングで不思議とクロスしてはなにかを作り上げていったという歴史はなかなかに興味深く。また、どうしてこういう人たちはそういう出会いや、つながりが生まれてくるのだろうという気持ちというか。
誰もが手軽にというところであれば、すでにパブーであったりもあるし、特別な目新しさがあるわけではない。ただ、パブーよりはずっと洗練されたものが出来上がるといったことなのかもしれない。もはや EPUB に関わることのないわたしにはよくわからないけれど。どちらかといえばオープンな RE:View に期待したいところではあるものの、最近肥大化の弊害が不安に思えたりもするのだけれど。(最近のバージョンそのものは扱ってないから印象でしかないですが)
人々の多様化のためにも本の多様化は今後も維持・発展されるべきではあるものの、本流としてはやはり印刷された紙の本の良さにまさるものはないなというのは正直なところ。そのためにも無駄な無益な本に資源を無駄使いするようなことを一刻も早くやめるべきではないのかな、とは思うのだった。
待望されるニューロマンサー。
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