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七瀬ふたたび 【映画】

 テレパス火田七瀬を主人公にした一連のシリーズ、実のところはじめの「家族八景」は純粋に家政婦として過ごしている七瀬がいろいろとわけありの家庭の内情をテレパスという特性を生かしつつ風刺していく短編集だった。それが「七瀬ふたたび」では急に超能力者同士の熾烈な戦い物語になってしまうという展開で、最終の「エディプスの恋人」では、えーっとどんな話になったのだったか? と忘れてしまう始末。

 というわけで「ふたたび」ではなぜか「人間以上」かと思うようなのだった。かつて NHK の「少年ドラマシリーズ」の流れで久々にドラマ化されたのはずいぶん昔のこと。七瀬役といったらこの人という多岐川裕美だった。昔すぎて詳細は忘れてしまったけれど、比較的原作ままをドラマにしていたような印象はある。近年になってあらたに NHK ドラマとして作られたものも大筋そんな流れではなかったかと。

 一方でこの映画は物語の後半部分、超人たちの戦いの最後の部分がメインになっていて、彼らがどう出会ってきたのかといったようなところは随所に回想としてぽつぽつといれるという手法で補っていたのだった。まあ、それはそれでうまくまとめていたので知っている人にはそこそこうまくまとめられた作品になったとはいえるのだが、はじめてみるという人にはどうもそのあたりは消化不良なのではないかという感じが。

 さらにいうとややオリジナルな脚色がされているようなので、そんな話だったかなあという印象も残ってしまった。冒頭の香港だかから帰ってくるあたりとかのくだりは本当にオリジナルの脚色かと思う。これが必要なのかという感じもなくはない。

 七瀬役の女性は悪くはないのだけれど(憂いのある美人さんという点ではイメージはある)、ただ、いかんせん若すぎるのととてもかつて家政婦をしていたというイメージには遠い。もっとも、作品単体で家政婦をしていたというようなことはあまり出てきていないので、設定そのものが違っているのかもしれない。

 超能力者狩をする相手との決戦はちょっと性急な感じもあり、そして結末そのものも意味不明な展開で終わってしまうところがあって原作を知っていてもちょっと消化不良な感じが残る。時間を飛べる能力者によってという件はわかるのだが、ちょっと安易にすぎるようにも。

 映画という時間枠ではあれもこれもは無理なのは承知のうえで、もう少し取捨選択をしたほうがよかったのかもしれないということと、全体の展開そのものももう少し違ったほうがあるいはよかったのではというところが残ってしまった。

 まあ、やはり「家族八景」あたりが一番楽しめる作品なのかもしれない。「東芝日曜劇場」をもう一度見たいものだなあ。

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 こちらは近年リメイクされた NHK ドラマのほうか。

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 やはりこれですよ。「風信子どこへ」ですよ。

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