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ボルベール

 失業中の父親が娘に手を出そうとしてもみあいになり、娘が父親を死なせてしまう。帰宅した母親は娘を守るために遺体をすぐ隣で休業? しているらしきレストランの冷凍庫に隠してしまう。これまでもとかく悪いうわさのあった夫だけに周囲にはけんかしてどこかに行ってしまったということに。

 そんなところにふるさとの叔母が亡くなったという知らせがはいるが、とても葬儀に行ける状況ではなく、さらには夫の遺体を隠している際に近所で撮影をしているという映画スタッフが、明日以降の昼食をお願いできないかともちかけてきたのを受けてしまう。実際夫の収入がなかったので少しでも稼ぎはほしい。自分の店ではないし、留守の間の鍵を預かっただけだったのだが、事後承諾をとればよいだろうと受けてしまう。

 一方の叔母の葬儀では、昔の火災事故で亡くなったはずの母親の幽霊を見たという話でもちきりだったり。母親とは不仲であったので関心はあまりない。ところが姉が葬儀から帰るときになぜか死んだはずの母親が車のトランクに忍び込んできてしまう。

 そうして次第にあきらかになってくる誰にも知られない家族や隣近所との過去の関係がわかってくる。叔母の面倒も見てくれていた近所の女性。彼女の母親と自分たちの父親が不貞を働いていたと。それを知って母親がふたりがいた小屋に火をつけて殺してしまった。ところが自分が死んだと思われてしまい、以来姿を隠すように。近所の女性の母親は行方不明なまま。

 どんな家族にもいろいろ事情はあるものだし、それを家族の内でもなかなか話せないということも少なくなく。人はみななにかを抱えて生きているのだとあらためて感じてしまうような。

 まあ、そんな家族の秘密が次第にあかされていく過程はなかなかに見ごたえのあるもの。ただ、結果的に正当防衛で死なせてしまった夫の遺体を遺棄して完全犯罪が成立してしまうのだけれど、そのあたりはどうなの、と思わないでもない。その後については触れられていないのだからわからないというのも本当だし、あくまでも映画なのだからというのもまたそうなのだけれど。

 ペネロペ・クルスがいい演技だけれど、やはりひとりきり美人さんすぎるというのは違和感がないわけではないなあ。でも、悪くない映画だと思う。

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