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昨日・今日・明日

 当代の(もちろん当時の)名優ふたりがみっつの物語を演じるという作品。はじめは亭主はぐうたらでまともに仕事もしていない。妻は違法なタバコ売りで生計を立てている。が、違法といっても女たちが階段にずらりとならんでみなが売っている。ある意味目を瞑っているのかという感じなのだけれど、警察に逮捕されるという。まあ、冒頭罰金のための家財差し押さえにさいして、近隣で協力してあちこちに家財を隠してしまったがために、それなら務所暮らしをしてもらうしかないなというのだった。

 そんなつもりもなく、ましてそんなことになるとは思っていなかった亭主や近隣の仲間は大騒ぎ。困ったことになったと弁護士に相談してなんとかしてくれと泣きつく。面倒に巻き込まれたくないと渋っていた弁護士だったが、妻のお腹を見てひとこと「妊娠中は逮捕されないから大丈夫」。

 警察がやってくると医師の診断書を見せて妊娠中だからと大手を振っている。警察も仕方ないなとすごすごと帰っていく。

 出産からしばらくは猶予があるということで、いよいよまた警察がやってくる。するとまた診断書を見せて妊娠したという。そうこうしているうちに子供は 6 人 7 人と増えていく。夫はもうへろへろ。夜の営みも満足にできない。「あたしが逮捕されてもいいのかい」と妻。

 といってそうそう妊娠を続けるわけにもいかずとうとう逮捕されることに。けれどもいざはいると早く出せということでまた面倒が起きる。さてさて、釈放はどうなるのかという物語。

 次は大企業らしきところの婦人として金にも困っていないが男には飢えているといった高貴な女性。男がさほど冴えないのは同じだけれど、まあ普通に暮らしてはいる。誘惑を受けてドライブにでるが事故を起こしてしまうと「どうしてくれるのだ」と怒り出す女。通りがかった車に乗せてもらってひとり帰っていってしまう。

 次は娼婦らしき女と、田舎のぼんぼんという関係。女の隣に住むのは老夫婦と孫息子。牧師になるべく学校に通っているが女の魅力にゆれている。祖母は女にきつくあたるが孫が学校に戻らないというと逆に泣きついてくる。なんとかしてくれと。

 三者三様という設定ではあるのだけれど、正直なところではソフィア・ローレン演じる女はどれも似たようなやかましい女という感じでさほどの違いがない。一方のマルチェロ・マストロヤンニ演じる男のほうはうだつの上がらない駄目な亭主やまじめだけれど押しの弱い男、女にしか目がなくて親に依存しているボンボンという役を演じ分けていてなかなか面白い。いや、男のほうも似たような設定といえばいえる。

 というわけで、作品の趣旨からはちょっと失敗したのではないかなとは。面白い試みではあるのだけれど。それにしてもソフィア・ローレン、やかましいです(笑)。

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