ソラから来た転校生
なんとなく「サカサマのパティマ」を連想させるようなあらすじなのだけれど、まるっきり違う。が、設定としてはちょっと面白い。かつてはヒトであったが、空で暮らすようになった(どのようにしてとかはないけれど)人々。体というものはなく食べるということもなく、光のような風のような存在になっていて永遠の命を持つようになったらしいと。で、たまにヒトの姿を借りて地上に降りてみる個体があるらしい。そのひとりが戻ってこない。それを探しに行くという物語。
ということで「人間の体というのは不便なものだな」といった会話が出てきたりする。なぜか高校に潜入して生活しているうちに打ち解けてきて、あーこういう生活ってのもいいじゃないと探しにきた女の子は思ってしまう。目的も忘れかけて。
おいおい、ちゃんと仕事しろよ、ということで相棒というか監督というかでやってきていた男もヒトの体を持って高校にやってくる。そうこうしているうちにやっぱりもうこのままヒトとして残るとか言い出したり。
で、最終的には見つかるのだが、それはすっかりおばさんになってしまった姿。その娘と探しにきた女の子が仲良くなっていたとわかる。やってくる時間が違っていたのだと。もっとも、ヒトの暮らしに憧れがあってわざとそうなるように仕向けたのだとおばさんになってしまった元ソラの住人である彼女は言う。
時間も短いし、内容もこれというほどよいわけじゃない。ぐっとくるほどのテーマがあるというわけでもない。映像も脚本も同人映画の域といってもいい程度でしかない。それでもまあ商業映画ではなく同人映画としてはよく出来ているのではないかという感じ。実際どこかの映画祭のようなところのために作られたといった記載があったのだが、詳細はよくわからない。
最後のオチのあたりはありきたりではあるものの、いいまとめ方じゃないかなと微笑ましく思うのがよい鑑賞法ではないかと。
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