嘘つきは恋の始まり
確かに邦題の通りの内容ではあるのだけれど、嘘ではないのだけれど、ちょっと狙いすぎなところがあって、物語のもつ深いところが全部飛んでしまうのはもったいないような。どうしてこの手の映画のタイトルをみんなちょっとコメディっぽい直接的なタイトルにしてしまうのだろうなあ。
原題は「The Last Word」で、兄を亡くした妹と、その兄の遺書を代筆した男とが恋に落ちるという物語。遺書の代筆サイトを運営していて、依頼者と何回か面会して希望や好みなどをきいたうえで、何度か原稿を直した上で仕上げる。
ある者はそれで思いとどまるらしくもあり、そうでないものもあると。で、訃報の記事を見つけると葬儀の場にやっていっては、自分の作品がどのように評価されているのかといったところをメモしているらしい。たまたまその女性に気がつかれて兄との関係をたずねられてつい大学時代の友人だったと嘘をついてしまう。
本当はそれで終わるはずだったのに、女性はあろうことか彼の電話番号を調べあげて電話してくる。つきあいが深まってくるにつれて次第にボロがでてきて。
嘘つかなきゃいいのにとか思うけれど、遺書の代筆だなどとはなかなかいえないか。このまま分かれて終わるのかと思ったラストがなかなかステキ。残念ながら彼女と彼との関係が修復されるというラストではないものの、現代に巣くう課題かもなあと。彼女との関係が決して悪いだけじゃないという暗示も救いかもしれない。
佳作というくらいには及第点な映画ではないかなあと。ま、ウィノナ・ライダー目当てでしたけれどね。
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なんだか DVD には LIES MAKE LOVE とか書かれているなあ。謎。
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