ヒトGc
NHK スペシャルで「病の起源 心臓病」。
ヒトが直立して二足歩行をするようになったため、心臓病のリスクを抱えることになった、というのはすんなりと想像がつくのでさほど驚きもないのだけれど、その後の話がなかなか面白かった。
心筋梗塞に関しては原因物質が Gc と呼ばれるものらしいというのがわかってきていて、それがあることで血管に炎症を起こし、そこからコレステロールが溜め込まれるようになるとか。この Gc というのはもともとはヒトにもあったらしく、ゴリラとかにも存在しているのだとか。しかし、彼らが心筋梗塞になることはないと。
Gc がヒトから失われたと思しき頃になにがあったかと思ったら、脳の巨大化がはじまったころとか。脳のニューロンネットワークを広大にし、脳の発達を促すには Gc が邪魔だったと考えられると。Gc がなくなったことによって(あるいは脳を巨大化するために Gc を捨てた)脳が飛躍的に大きくなり、知能を持つようになった。
結果として農耕・牧畜生活を営むようになり、安定した食事を摂ることが可能になった。現代人にも脈々と受け継がれる肉依存、肉欲求も満たされると。しかし、それによって大量の Gc を持った肉を多量に摂取することになってしまったと。
すでにヒトには存在していない Gc をヒトの体は異物として反応。炎症を起こす。なるほど、なるほど。
女性に多い極端なまでのやせ願望についても、胎児の栄養がしっかり取れないと、脳の発育を優先し、心臓が後回しにされるために、心臓病のリスクを抱えた赤ん坊が生まれてきてしまうというのはちょっと衝撃。胎児期の十分な栄養摂取は大事なのだなあと。ま、大人になっての過剰な栄養摂取は、それもまた問題なのだということで、ほどほどを維持するということが肝要であると。
ふと、これを Ruby に置き換えたらどうなのかしら、などと妄想してみたり。いや、妄想しようと思ったけれど、あまりうまく妄想できなかった。でも、なんだか発表のネタにでもなりそうな匂いもして、nari さんがいずれ使われたりするだろうか、と少しワクワクしてみたり。
今回案内役は谷村新司だったのだけれど、個人的にはちょっと合わなかったかなあという。別に嫌いというわけではなく、番組の案内役としてはという意味で。前回の橋爪功さんとか、以前の室井滋さんとか思うとちょっとなんとなく。
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