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さすらい人

 「るろうに剣心」の実写映画化と聞いたときには、正直まああまり期待しないほうがよいのだろうなとやや冷めていたのだった。昨年の劇場公開を前にして、一昨年の終わりくらいから、かつてのアニメの一挙無料配信などを GyaO! ではじめたので、懐かしさから通して見たのだった。

 当時にしても最初から見ていた記憶もなく、さらに終わりのほうをしっかり見ていた記憶もなく、途中もなんとなく断片的。結果として冒頭部分は確かに見ていないようだった。もっともその後はよく見ていたようで、なんとなく意外にも父が気に入ってみていたような記憶もある。

 京都編あたりも細切れながら記憶にあって、ようやくなるほどとつながった感。島原のほうの話とか最後のほうの話はもうまったくといっていいほど記憶にはなく、なぜ見ていなかったのは定かではないけれど、なるほどこういう話が続いていたのかと。

 いや、実写映画のほうの話だった。

 昨年公開なのに、もう早々にテレビ放映というのはどういう事情だったのだろう。そこそこ評判はよかったように聞こえているので、早いところ制作費を回収すべくということでもないとは思うのだが。

 で、案外よくできていた。特撮についてもマトリックス的なそれとも違うし、特撮なのだなとわかりながらも動きのよさに流れとして気にならずに見ていられる。すばやい動きも妙にはしょるのではなくてきっちり早く動かしているので、たとえ目で終えなくても雰囲気がよく伝わってくる。

 配役もなかなかよくて、全般にはうまくいっていたという感じ。唯一心配だった新型阿片製造をし、逃げ出した医師恵役に蒼井優というのは少々物足りなさが。年齢がもう少し若ければ高島礼子あたりが似合いともいえるのだけれど、妖艶な大人美女というには少々物足りない。

 とはいえ、物語全体としては、冒頭の事件をうまくまとめていて娯楽映画としては十二分に成功しているのではないかと思えた。あえてケチをつけるとしたら剣心の「おろ」という台詞がいまひとつ冴えないところか。まあ、アニメと違って難しいところではあるけれど。

 来年夏に続編二作が公開される予定とのことで、どうやら京都編にかかるものらしく、これはまたお庭番衆もでてきて楽しみかもしれない。シシオは誰が演じるやら。二作目で失敗するという例も少なくないので、不安をかかえつつ期待して待ちたいかなと。

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 全 95 話とあるのだけれど、それ以上なかったっけか? 150 とかはあったような記憶が。(GyaO! で見たとき)

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