ザ・キーパー 【監禁】
正直あまり期待はしないままに見始めたのだけれど、案外ゾクゾクする怖さがあってよかった。なんといってもデニス・ホッパーが静かな異常者を淡々と演じているので怖さば倍増するという図式。
ダンスクラブのダンサーやっている女の子が深夜に襲われて、なにかの配達とかそういった人物だったかに助けられると。警察がやってきてあれこれして、まあひとまず調べは終わったから送っていくよというのだった。いえ、バスで行きますからというのだが、バス停まで送るよ、さあ乗って乗ってというわけで渋々乗り込む。
この道はどこへ行くの? もうおろしてよ。といっても聞き入れるわけもなく。君のためなんだよ、とかいいつつ山奥らしいところにある自宅に。そして、防音がしっかりされた地下室につれていき、そこの檻に監禁。いい子にしていたらポイントをあげるよ。ポイントがたまるといいことがあるぞ。今のようなダンサーなんてやっていちゃ駄目だ。もっとちゃんとした人生をおくらなきゃ。わたしはそのために協力してあげるのさ。君さえいい子にしていうことを聞けば、悪いようにはしないよ。みたいなことを言う。
ここは一番おとなしくして点数かせぎするしかないのか、と演じながらも、何度か脱出を試みるものの、ことごとく失敗。助けを求めようとも付近には誰もいない。
女性を何人もこうして監禁しては殺害?していたような節のホッパー演じる保安官は、町では子供たちに人形劇で道徳を説くヒーロー。テレビプロデューサーだかの女性が惚れてしまって色仕掛け。
一方で女性の事件を担当している警官は、彼女と連絡が取れないことに疑問を感じるものの、あーいう女というのはそんなものさと保安官。あんたが監禁してるんだろうがあ、と思わず突っ込みたくなるほどのわかりやすい展開。
さて、女性の運命は。という単純明快でありながら、本当にこのさき女性に救いはあるのか? という展開がなんとも気になってしまう物語。
ただ、この女性、正直に言うとさほど美人というわけではないし、かわいいというわけでもないし、その意味では保安官はどういう尺度で女性を選んでいるのだろうかと。ダンサーに身をやつしている女性は何人もいるにもかかわらず。
とにかくデニス・ホッパーの淡々とした狂気ぶりがなんとも怖いのがよくて、ついつい見てしまうという映画。
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