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大丈夫動きます。使ったことはないけれど。

 NHK スペシャル「メルトダウン」の第3回を見ると、定期点検というのはなんなのだろうなあとつくづく思う。40 年一度も使われたことのない装置。その装置が稼動したときにどのようなものであるのか誰も知らない。日常的な機器でも 40 年も前のもので、しかもずっと使っていないものがまっとうに動作すると信じ込める人がはたしてどれほどあろうかという。

 もちろん、ずっと使っているものだけに、その一部がたとえ使ったことがないものだとしても、全体としては使えるのだと思ってしまうということはあるのだろうなとは思うけれど。

 緊急冷却のための水の導線のことなのだけれど、福島で備えの消防車から原子炉に給水するということを当初したらしいのだけれど、この水の半分以上が原子炉ではないところに行ってしまっていたことを検証した部分。この水がきちんとはいっていたら少しは違ったのだろうけれど、複雑な配管の盲点といってはいたけれど、一度でも実地に試験していたらわかることなのだろうになあと。

 アメリカや欧州では定期点検で必ず作動させて確認するだとか、いろんなそうした実際に確認することがなされているのに、なんと日本という国は形骸化したところで終わってしまうのだろう。

 たとえなにかを規制するような法律ができたとしても、必ずそこには抜け道が用意されていたりするというのと似た構造があるんじゃないかと。なんとも情けない。

 原子炉冷却に関する指摘は、NHK による調査、検証によるものらしいが、国としても、東電としても、それについては公には触れていないようで。

 すべてがわかるということはなかなか難しいことではあろうけれど、地道に検証することは必要ではあるのだろうな。とはいえ、根本的なところの改善がなされないうちは、結局同じことの繰り返しにしかならないのだろうけれど。

 少なくとも定期点検とうのだから、すべての装置の動作を実際に点検してこそ、定期点検の意味が本来あるのではなかろうかとは思うのだけれど。

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