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赤いダイヤ

 ほぼ日の「あんこワークショップ in 気仙沼」を、ついずっと見てしまった。マラソン中継でも見るかのように。はめられたなあ。

 いや、楽しかったのです。でもなければずっと最後までなんて見ないので(もっとも、お昼ご飯の間と、最後のほうでちょっと買い物に出た間は中断したのだった)。

 どうやら家庭向けに簡単にできるように工夫してくださったあんこの作り方をレクチャーしてくださったということらしく、「工場では三日かかる作業なんです」といったことを言われていた。

 ひとつにはその分量がそもそも違うというのもあるであろうし、シンプルにただひたすらに手をかけるだけにしているというのもあるのだろうし、決して急がない、というのもあるのかもしれない。

 それでも煮豆全般に言えることでいえば、基本は単純にじっくりと煮る。ということにつきるのではなかろうかと、これまでの自身の経験からも思うわけで。

 で、ほぼ日ファンというか糸井さんファンというかが多数集まってネット中継など見ていたようで、1600 人くらいが中継をリアルで見ていたようだった。で、はじめて小豆を煮ます、という人も多く、そうした人たちが家庭で 300g というわずかの量を小さな鍋で同じようにやっていたらしく、しかし、会場では大なべに数キロと思えるような量を煮ていたわけで、それではタイミングがずれてしまって「次はどうしたらいいんですか!」みたいなつぶやきが多数見えていたりも。

 まったく経験がないのにいきなり同時進行でというのはやはり無理だよねと。でも、みなさんも一緒に煮てください、みたいに勧めていたのもまたほぼ日側で。それはちょっと失敗だったのではないかとも。

 なにより中継ではあっても、中継のための中継というか、そこでこんなことをやっていますという雰囲気をとりあえず流しているという程度の作り方なので、ピンマイクをつけた人以外の音声は拾えない。ハンドマイクもあるが、現場では声が伝わっているのでマイクで拾えているかどうかということに関心はない。結果マイクを向けていてもまったく音が拾えないという状況。

 まあ、これは番組としてきちんと考えているわけではないと思えばあきらめもつくし、また仕方のない部分でもあるのだろうけれど、できればそのあたりもきちんと考えてくださっているとよかったのかなあと。

 はじめてという人が多かったのもあるけれど、料理に関する基礎的な知識もやや不足しているのが昨今なのかとも思ったりで、中途半端に中継していると誤解を招くなあという怖さも覚えたり。

 「みつづける」という言葉が職人さんからでて、「見続ける」だと思った人が多数。まあ、このあたりはやや特殊な用語でもあるので仕方ないかなあとは思うものの、和菓子方面ということからも「蜜漬ける」と理解されないとよろしくない。また、音声がはっきり流れていたらもう少し違ったかもしれないが、やや不明瞭なので誤解を生んだ面もあったかも。

 今年にはいってはじまった「あんこの旅」のコンテンツを読んでいれば、きちんとそんな話も文字としてでてきていたのでわかったとは思うのだけれど、なかなかきっちりと伝わるというのは難しい。

 何度か自分でも作っていたけれど、それを再確認できたという意味でもよかったし、やはりあんこはいいよねえとなんとなく思ってしまったので、この彼岸にはおはぎでも自前で作ってみようかなどとも思っていたり。

 少なくともにわかに小豆やあんこについて興味を高めた人が増えたことで、あらたな赤いダイヤ騒動が起きるのかも、とも思ったけれど、まあそこまではいくわけもないか。小豆の復権なるやいなや。

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