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『「般若心経」を読む』を読む

 「100 分で名著」で久々に手に取ったついでに読み返してみたのだった。新書というのはちまちまと読んでいてもあっさりと読める長さでやはりよいなあ。で、例によって内容はまったく覚えていないのだった。恥ずかしい。

 で、内容はといえば、もちろん般若心経の内容の解説ではあるのだけれど、やや特徴的に思うのは、そのものずばりの解説はやや控えめで、なんだかあさってのほうの話題が多いということ。しかし、まったくあさってかというとそうでもなくて、背伸びをしてみるとすぐそこに、あるいはちょいと向こうに見えている、そんな距離感。

 登場するのは著名な僧侶はもちろんなのだが、岡潔(数学者)、宮沢賢治、北原白秋、山本周五郎、大木惇夫(詩人)、佐藤勝彦(芸術家)、米長邦雄、飯田蛇笏、などなどと、文章であったり、絵であったり、講演であったり。直接に、そして間接に般若心経の真髄に触れていきそうな話題をひろってきては、説明するので、なんとも凡人にも染み込みやすい。

 そもそも、ないけどある、あるけどない、といった「空(くう)」なんて概念ひとつとっても、まさに禅問答というところで、なにがなにやらというところではあるのだから。

 正直、漠然とした理解(のようなもの)からはいるしかないわけで、どのみち漠然としているのであれば、この本は実に染み込みやすい漠然さとでもいう感じがよい。

 入門的に手始めに読んでみるのに、なかなかふさわしい一冊なのかもしれないなあと、あらためて思ったところ。

4061456067「般若心経」を読む (講談社現代新書 606)
紀野 一義
講談社 1981-02-18

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