もはやAVIを超えていたAviUtl
4:3 の動画ファイルにできた上下の黒帯を削除したいなあと思った。拡大表示させてもそれがあるので期待するほど大きくできない(もちろん、そもそもの解像度を思えば、極端に拡大しても荒い画面にしかならないのだけれど、それはそれとして)。
最初はフリーのビデオコンバーターを使ってみたのだった。クロップ機能があったので「よしよし」と思った。ところが、出来上がったのは黒帯をカットして、元の解像度にビヨーンと伸ばしてしまったビデオだった。つまり、640*480 の上下部分をカットしたのに、保存されたのは上下部分を伸ばして 640*480 にしたビデオだった。
いや、そうじゃないだろう、ということで設定をいろいろ見ているうちに、なにやら 16:9 比率のところを見つけてやったら保存された動画は 640*480 なのだが、再生のときに16:9 に伸ばすようで、結果的には 850*480 くらいな動画として再生されるというものだった。
いや、それも違う。この仕組みだと画面いっぱいには表示してくれないのは同じなのだった。単純に上下を切り取って、残った中央部分の解像度のまま保存しなおしてくれればいいだけなのに、そういうのってないの? と思っていたら、あった。
AviUtl だった。
まさか、そんな古参の動画編集ソフトに行き着くとは思わなかった。もっとも、6 年くらいだったかもう少し前だったかに WMV ファイルの編集に使ったことがあった。プラグインをいれると読み込みができてというものだったけれど、ファイルによっては駄目だったりすることもあるとかやや不安定なうわさだったような記憶。
もっとも自分の用事には足りたので、「AviUtl やるなあ」などと思ってはいたのだった。
遡ればもっと昔、本当に AVI ファイルの編集で使ったことがある。今ではちょっとした動画撮影も手軽にできるけれど、以前はなかなかそうもいかず、ようやくおもちゃのような動画カメラが 1 万円を切るくらいの価格で出てきたころだった。動画の形式も AVI だった。
ということでその編集にちょうどよかった。以来、ディスクの片隅に残ったままになっていた AviUtl。基本機能としてリサイズやクロップがあって、ちゃんと切り抜いた残りのサイズで保存してくれるし、半端な解像度の場合にそれを指定したきっかりのサイズに調整することもしてくれる。
リサイズするのであればプラグインを追加するほうが微調整がしやすいようではある。単純に黒帯を除くだけなら本体だけでも問題ない。
そして、さらにはプラグインを使うと MP4 まで扱える。というか、最近では「 AVI ってなんですか? あやしいビデオのことですか?」といった声があるいは聞こえるのではないかというくらいに、もはや忘れられた存在なのではないかと。そうして、名前だけはそのまま残っているものの、着実に時代に沿うように進化していることを知ってちょっと驚いた。
変換など処理にはそれなりに時間はかかるけれど、動画の編集となればそれはある程度仕方ない。拡張の編集機能などもあって、もうかつての AviUtl とは思えないほどの進化をしているような。それでいていまだに 0.99 というバージョンを継承しているのは、1 にはしないぞという意思の表れなのかしら、とか思ってもみたり。
多少古い情報のままの部分とか、ニコニコ方面が対象だったりとかはあるものの、以下のサイトがなかなか詳しい。
http://nicowiki.com/aviutl_h264.html#cf986354
本家としては、AviUtlのお部屋
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