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100分で王子くん

 「100 分で名著」では相対論の次に「星の王子さま」をやっている。が、ついつい忘れてしまってばかりで結局見ることができないまま。まあ、そう悲観することもないと思うくらいの内容だから(つまりごくさわりのエッセンスを集めた番組だとわかったので)気にすることはないのだけれど、関連してちょっとメモをと。

 著名な岩波書店版の内藤あろう訳は昔むかしに読んだ。そして、今年になって青空文庫にある大久保ゆうさんによる訳を読んだ。細かな違いはあるものの、大雑把に言ったらそう違うというわけではもちろんない。とはいえ、やはりずいぶん違うのだなというところでもある(どっちなのだ?)。

 大久保さんの訳の一番の注目はその意味では本文ではなく、訳者のあとがきにこそあると思っている。

 著作権絡みの話題からはじまり、朗読という話題。そして翻訳するということの姿勢のようなもの。そのあたりがよくわかって読み応えがある。

 Le Petit Prince を「星の王子さま」とか「小さい王子」とか訳してしまってよいのだろうか? le はどこへ行ってしまったのか? といったあたりは特になるほどと思わせるものが。まあ、それが適切なのかどうかを判断できるほどフランス語に詳しくないので、そのあたりは何も言えないけれど、なるほどと思うところはある。

 本来が小さな子供向けだったからとほとんどひらがなにした本文は、正直なところ読みにくい。さながら「アルジャーノン」を連想させるくらいに。児童書の場合、どうしてもこのあたりはネックになりがちで、難しいところ。

 でも、せっかくなので、まるっきり新しい視点を目指して翻訳されたこの「あのときの王子くん」を読んでみるというのも、よいと思うよ。

4001156768星の王子さま―オリジナル版
サン=テグジュペリ Antoine de Saint‐Exup´ery
岩波書店 2000-03-10

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4142230212サン=テグジュペリ『星の王子さま』 2012年12月 (100分 de 名著)
水本 弘文
NHK出版 2012-11-24

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