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「羅生門」

 黒澤映画の「羅生門」がいくつかの作品を元にして作られているということは知っているのだけれど、実のところきちんと映画を見たという記憶がないので、どんな内容だったのかについてよく知らない。 にしてみたところで、小説の「羅生門」を読むと、こんなに短いのかという驚きと、で、いったいなんなのだ、という思いとが入り混じって、なんとも弱ったなあという感じになってしまった。

 確かに時代の荒れた雰囲気はよく出ているので、それはわかるのだけれど、死体から髪の毛を抜き取るおばばの身包みはいで、逃げていってしまったというだけでは、さて、どうしろとという感じがしてしまう。 それだけなの? という。

 「檸檬」にしてもそうだったけれど、案外この時代の小説、ことに短編などはそうした傾向が強かったのだろうか、などと思ってしまうくらいには。

 きっと、深く読めば、もっともっと深いところが読み取れるのかもしれないけれど、そこまで深読みしなければならないようなものは、なんだかいろいろ言いたがる評論家や学者さんに任せておくだけでよいのではないか。 などと開き直ってみたいようにも。

 この手の作品はどう捉えるのがよいのだろうなあ。

4480020810芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)
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筑摩書房 1986-09

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角川映画 2010-07-23

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コメント

この時代の短編って、ひとつの物語というより、エピソードの断片、
みたいな感じのものが多いですよね。
「檸檬」なんて、今の感覚からいったら、エッセイみたいなもの。
まだまだ開発途上の分野だったということなのかな(^^?

投稿: 黒豆 | 2012.09.06 19:40

なるほど、そう考えると納得がいきますね。
短編小説というよりは、エピソードのアイデアを書いたもの、といった感じでしょうか。
まだまだ試行錯誤していた時代ということなのでしょうね。
#今が成熟しているかどうかは不明ですが。

投稿: ムムリク | 2012.09.07 10:48

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