支えられてある今(立山カルデラ)
NHK で立山カルデラの番組をなんとなく見始めたら、意外なくらいにしっかり見てしまった。 アナウンサーの黒崎さんがでてきたり、同行したのはイラストレーターで山歩きも好きな女性(名前失念)だったので、またぞろよくある観光ガイド的なものかと思っていたのだった。
ところがそもそも立山カルデラにそうそう簡単に立ち入ることができないということがまずわかり、しかもそこでは 100 年にもわたって砂防工事が続いているのだという。
元来このあたりの山地は崩れやすいらしく、現在のカルデラももともとはしっかりとした山容があったはずのところが、長い年月をかけて崩れおちたり、雨によって流れ出てしまったりですっかりその姿を変えてしまったのだとか。
当然そうした流れはつまり、土石流となって麓の住民の生活を脅かすこととなる。 そうした悲惨な過去があって、砂防工事にとりかかったのがおよそ 100 年前なのだとか。 崩れやすいということから今も延々と工事が継続され、あらたな工法も駆使して人々の暮らしを守るべく、はげんでいる人々が暮らす人呼んで”水谷村”を中心として、その作業であったり、周辺の工事の様子であったり、はたまたかつては多くの人が訪れたという立山温泉の名残であったり。
これまでまったく知ることのなかった世界を見たわけで、実に興味深く見たのだった。
原発事故の現場とて同じこと。 線量を分け合いながら、なんとか作業を維持継続している多くの作業員のおかげで現在もそして未来もあるということは、深く心に刻むべきこと。 先の ETV 特集「ルポ 原発作業員」などもふと思いだしつつ。
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