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認知科学

 [ 脳みそフィードバック:L'eclat des jours(2012-08-28) ]

 空間の把握(認識といってもよいかな)能力というのは、地図を見て実際のイメージとのリンクができるかであるとか、向きの異なる図形を見て、同じであるのか異なるのかとか、あるいは地図の話とも関わってくるけれど、自分が今どこにいるのかということとか、まあ、そういうのって確かに得手な人と不得手な人がある。

 そしてそれが脳の機能としては、おおよそ誰でも差異はそうないと思えば(実際そうかはわからないけれど)、うまく機能していない部分を鍛える(活性化する)ことができるようになれば、その機能は格段に向上するかもしれない。 その意味では、確かにスポーツ的な捉え方ってのもできるなあと。

 で、どうしてもこうした話題で思いだすのが、「傾いた図形の謎」(高野 陽太郎、東大出版会[絶版])。 ここでは実際の社会空間のなかでというわけではないけれど、図形の傾きや回転によって、似たようなもの、あるいは異なるようなものが実際にはどうであるのかを見極めるために、人間の脳はなにをしているのだろうか、といったあたりを考えている。

 メンタルローテーションというのがでてくるのだが、つまり頭のなかで図形を回転させたりして向きを変えてみることができる。 その一方で、人の認識能力というのは、意外とアバウトなもので、違和感なく見えているものはおかしなものではないと認識してしまったりする(逆さにした顔写真の例は割りと有名)。

 そしてもうひとつ。 「人はなぜ道に迷うか」(山口 裕一、筑摩書房)。 こちらは文字通り、なぜ道に迷うのかについての考察。 最初は、つまりは前出の空間把握の能力が弱いためなのではないかという話もあるのだけれど、そうした能力が優れている人でも迷う、あるいは迷いそうになることがわかってくる。

 では、いったい人を惑わせている本当の理由はなんなのか? といったあたりがなかなか楽しいのだけれど、こちらもほぼ絶版(という表現も奇妙だな)。

 話は戻って、脳のある部分の機能を格段に伸ばしていったその先には、きっとアルジャーノン的な物語や、シリウス的な物語が待っているかもしれず、それはそれで興味深くもあり、そら恐ろしくもあり。

 そういえば「イマココ」という本も読んだのだったが、この本はあまりという感じだったのだなあ。

4130130617傾いた図形の謎 (認知科学選書)
高野 陽太郎
東京大学出版会 1987-06

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4480041907人はなぜ道に迷うか (ちくまプリマーブックス)
山口 裕一
筑摩書房 1995-07

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4152033932アルジャーノンに花束を
ダニエル キイス 小尾 芙佐
早川書房 1989-04

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4150101914シリウス (ハヤカワ文庫 SF 191)
オラフ・ステープルドン 中村 能三
早川書房 1976-04

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 「シリウス」については、涼さんのを見てふと連想していたりもしたのでした。 犬狼星は美しく輝きます。

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