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「フェノミナン」

 近年お気に入りのドラマ「クローザー」の主人公を演じている、キーラ・セジウィックが出ているじゃないかということで、タイトルだけは聞き覚えのあった「フェノミナン」を見た。

 30 代そこそこかなという年齢での出演のようで、さすがに若々しい感じで、知らないだけでいろいろ出ているのだなあと(検索していたらケビン・ベーコンと結婚しているのだとかで、「クローザー」との逸話などもわかった。 シーズン7で終わりとか)。

 あらすじだけから見たらよくありがちな SF 的なファンタジーなのかと思ったら、途中からそういうわけでもなくて、脳にできた腫瘍によるいわば副作用といった話になってくる。 たとえが適切ではないかもしれないけれど、ある種遅れてきたサヴァン症候群みたいな印象。

 誕生日の夜に突如頭がさえてきてしまい、いろいろのことを学びたくなったり、いろいろのことが瞬時に見えてきたり分かってきてしまったり。 国家の危機にかかわるような暗号をお遊びで解いてしまったり、さまざまな日常生活の効率に考察したり。 当初は本当に身近ななにかの役に立ちたいというところなのだが、暗号を解いてしまったことからほとんど拉致されてしまったりも。

 そうかと思えばやや奇妙にも見える木の枝やつるなどを使った椅子を作る、キーラ演じる女性に恋してしまって、そこまで純粋になれるものかというくらいなアプローチを見せていったり。

 しかし、人間というのはあまりにも理解しがたいものには嫌悪を示すもので、人に対してでもそれは同じ。 次第に彼の存在を気味悪がってさながら宇宙人か悪魔かというくらいに変貌していってしまう。 誕生日を一緒に祝ってくれた街の友人・知人ですら。

 やがて、それが脳にできた腫瘍によるものだとわかると、研究のためにいますぐ手術をさせろと裁判所を通じて強引に手続きをすすめる医学莫迦が登場したり、自分たちと少しでも異なる人は、人ではなくヒトでしかなく、それはもはや興味の対象でしかないので、それに応じて貢献することこそ、有益なことなのだという恐ろしい人間心理。

 腫瘍によってもたらされた高度な知能であるがゆえに、いずれ死を迎えざるを得ないという板ばさみをどう決着させるのかといったところも含めて、なかなか見ごたえのある作品だったなあと。

 テーマに使われたのがエリック・クラプトンのチェンジザワールドだったりとか、いろいろと「あー、あの」と思うところもあって、印象に残る映画だった。

B000E8NA0Aフェノミナン [DVD]
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2006-04-19

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